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日米経済対話は「相当ハード」な交渉に、円高不可避-榊原元財務官

Bloomberg 4/18(火) 0:00配信

トランプ政権は日米経済対話で「かなり厳しい」要求を突きつけてくる-。1990年代の対米貿易摩擦を背景とした超円高を打開した経験を持つ榊原英資元財務官は、輸出競争力や雇用に有利なドル安を志向する米国との交渉が難航すれば、今回の円高は避けられないとみている。

ミスター円の異名をとる榊原氏(76)は17日のインタビューで、トランプ大統領は「雇用重視と輸出促進なので、ドル安を望んでいる」と指摘。経済対話は「相当ハードな交渉になる。米国の要求は必ずしも全てはのめないので、日本政府はノーと言うべきところはノーと言うべきだ。ただ、難航すればどうしても円高になる」との見方を示した。

週明け17日の東京外国為替市場では、ドルは米国が攻撃姿勢を鮮明にしているシリアや北朝鮮、アフガニスタンとの地政学的リスクもあり全面安の展開となる一方、円はリスクの回避先として全面高となった。ドル・円相場は1ドル=108円台前半と、昨年11月の大統領選直後に付けた101円台前半から、12月には米景気刺激策を先取りする形で118円台後半まで上昇したものの、その上昇幅の6割近くを失った。

12日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、トランプ大統領がドルは強くなり過ぎ、米企業の競争力を損ねていると発言したと、インタビュー記事で報じた。榊原氏は「緩やかな円高・ドル安の流れが今後も続いていく。恐らく年内に100円を突破する」と読む。

麻生太郎副総理兼財務相とペンス米副大統領は18日から2日間の日程で、都内で初の経済対話を行う。次回は6月に米インディアナ州で開く予定だ。麻生財務相はムニューシン米財務長官ともワシントンで、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれる20日に会談。共同通信によれば、米国は今週のG20会議で為替問題の重要性を強調する方針だ。

米財務省は14日公表した半期に一度の外国為替報告書で、日本と中国、ドイツ、韓国、台湾、スイスを、1)対米貿易黒字が200億ドル超、2)経常黒字が国内総生産(GDP)の3%超、3)GDPの2%規模の海外資産購入による継続的な通貨安誘導のいずれかに抵触する「監視リスト」に引き続き指定。中国については為替操作国と認定しなかった半面、米貿易赤字に占める割合の大きさを新たに指摘した。

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最終更新:4/18(火) 15:27

Bloomberg