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3度目の番狂わせこりごり、仏大統領選に市場は戦々恐々-英米が教訓

Bloomberg 4/18(火) 10:02配信

昨年の英国民投票と米大統領選の結果でショックを受けた投資家らは、フランスをめぐって差し迫るリスクに対し完全防備の態勢だ。

ここ数十年で最も予測困難とされるフランス大統領選。その第1回投票を約1週間後に控え、銀行や資産運用会社は5月7日の決選投票でユーロ離脱を主張する極右候補、ルペン国民戦線(FN)党首が万が一にも勝利する場合に備えつつある。世論調査によれば、ルペン氏勝利の公算は非常に小さいものの、英国の欧州連合(EU)離脱選択やトランプ米大統領誕生の時と同様の番狂わせが起きる可能性に身構え、ユーロやフランス国債の値下がりを想定している。

ゴールドマン・サックス・グループやドイツ銀行、野村ホールディングスは仏大統領選に向け、仏国債の売りが望ましいとの立場だ。フィデリティ・インターナショナルは既に持ち分を減らした。パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)はユーロを対スイス・フランで売るのが「理にかなったヘッジ」だとし、ドバイを本拠とするヘッジファンドのアーク・キャピタル・マネジメントはユーロが急落した場合に売却できるオプションを購入した。

アライド・アイリッシュ・バンクスのシニア為替トレーダー、エンダ・ ホマン氏は「問題は3羽目のブラック・スワンに対処できるかということだ」と述べた。ブラック・スワンとは同名のビジネス書の著者ナシーム・タレブ氏の造語で、実際に起きれば衝撃が激しい事象を指す。ホマン氏は英国民投票と米大統領選時に一晩中勤務した経験者。今のところ4月23日の仏大統領選第1回投票時に同様の予定はないが、「投票日が近づいて懸念要因が高まれば、予定変更はあり得る」という。

世論調査によれば、第1回投票で首位に並んでいるのはルペン候補と中道で無所属候補のマクロン前経済・産業・デジタル相。この2人を中道・右派陣営統一候補のフィヨン元首相と急進左派候補のメランション氏が追う構図で、決選投票ではマクロン氏勝利が示唆される。

ユーロを対ドルで買う権利を得る1カ月物オプションの価格は売る権利のオプションに比べて急落し、2011年の欧州危機以来の低水準に下がり、ユーロ下落に備えるヘッジ増加がうかがわれる。 市場センチメントを示す指標のリスクリバーサルはマイナス395ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、昨年末のマイナス44bpを大幅に下回っている。

原題:Twice-Bitten Traders Take No Chances With French Election Risk(抜粋)

Stefania Spezzati

最終更新:4/18(火) 10:02

Bloomberg