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ソニー、熊本地震後の迅速な工場復旧-影響額は想定を615億円下回る

Bloomberg 4/18(火) 11:01配信

昨年の熊本地震は、世界のスマートフォンおよびデジカメのサプライチェーンがソニーにどれほど大きく依存しているかを思い起こさせた。

震災の影響でイメージセンサー工場の生産ラインが停止したことを受け、ソニーはベテラン技術者の鈴木裕巳氏(58)に復旧に向けた指揮を委ねた。地震から1年が経過した今、ソニーは拡張現実(AR)や自動運転車、工場用ロボット、ドローンといった分野にセンサーを提供している。約5割の市場シェアを握り、顧客にはニコンや、米アップルとグーグルなどが名を連ねる。

鈴木氏は「今までは画像を見るという利用域中心に伸びてきたが、これからは人が見るというよりも、機械が取り込むというところに多く使われていく。IoT(インターネット・オブ・シングス)、車載、ファクトリーオートメーションなどにもますますこれから画像認識が重要になる」と語った。

同氏のチームは熊本工場の復旧を予定より1カ月早く3カ月で実現させた。これにより、昨年5月時点で1150億円と想定された影響額は11月時点で535億円と、615億円低く抑えられた。さらに重要なのはソニーが市場シェアを維持することができた点だ。テクノ・システム・リサーチの推計によると、ソニーのシェアは12月時点で49%だった。

マッコーリー・グループは、センサー事業が同社の営業利益に占める割合は2019年までに17%に達するとみている。アナリストのダミアン・トン氏は、地震からの復旧にソニーは非常にうまく対処したと評価した。鈴木氏は、将来同規模の地震があった場合の復旧期間は2カ月未満に短縮できるはずだと指摘する。

鈴木氏はデンソーとの提携でソニーが進める自動運転車事業でイメージセンサーが果たし得る役割に大きな期待を寄せている。さらに「工場の解析をしても分からないようなノウハウで、そういった所は他社にもマネができない技術だと思う。それが過去40年の歴史の中で積み上がってきて、差異化ができていると考えている」と述べた。

原題:How Sony Team Saved $540 Million With Quick Recovery from Quake(抜粋)

Yuji Nakamura

最終更新:4/18(火) 11:01

Bloomberg