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「三年番茶」商品化へ 島田、川根地区に企業組合

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 4/19(水) 8:06配信

 茶産地の島田市川根地区で、耕作放棄された茶園を活用した新ビジネス展開を目指す企業組合「ピース・ティー・ファクトリー」が発足する。3年以上放置され、伸び放題の茶樹を刈り取り、丸ごと粉砕して焙煎(ばいせん)した独特な茶「川根薪火三年番茶」を販売する。4月中に法人登記が完了する見込みで、今秋に予定する初出荷に向けて販路の開拓を進めている。

 組合を設立したのは、川根地区出身の東洋文理事長(53)=藤枝市=ら有志4人。三年番茶は刈り取った茶樹をチップ状に砕き、地元の山林から出る間伐材で火入れして製造する。カフェインが少なく、まろやかな甘さと木の香りが特徴。

 組合によると、川根地区は茶業が盛んな一方、高齢や後継者不在で茶園を維持できず、放置していることに後ろめたさを感じている人も多い。刈り取りを代行し、商品化する事業活動を通じて、里山の景観保全への貢献を図る。荒廃が進んだ茶園はイノシシなどのすみかになっていることから、周辺の農作物の鳥獣被害を軽減する狙いもある。

 長期間にわたって放置された茶園は農薬や化学肥料を使っていないため、健康食品愛好家を主な顧客に想定。専門店や自然食レストランなどを対象に販路を探るほか、物産展や通信販売での直売を手掛ける。養生茶としての普及も図り、事業を軌道に乗せたい考え。

 三年番茶は新芽が出る前の12月から3月までが収穫期で、現在は初年度出荷分の1500キロを加工・熟成中。東理事長は「繁忙期や対象顧客層が茶業と競合しない。農閑期の雇用につなげたい」と強調する。起業を支援した県中小企業団体中央会の担当者は「組合を活用して地域課題を解決する取り組みの先進事例。発展を支えていく」としている。

静岡新聞社

最終更新:4/21(金) 10:41

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