ここから本文です

認知症の徘徊を防げ 警察と自治体がタッグ

関西テレビ 4/19(水) 22:03配信

認知症の家族が徘徊を繰り返していたら、どうやって防ぎますか?
大阪府警が認知症の高齢者の徘徊に歯止めをかけるため、保護した人の情報を自治体に伝えるという、全国初の対策に乗り出しました。
果たして、その効果は?


大阪市城東区に住む67歳の男性。
今年2月、外出した時に帰り道が分からなくなり、自宅から約3km離れた道端で警察に保護されました。

【保護された男性】
「自分の頭の中では自宅のまわりを入口を探して、ぐるぐる回っていたと思ってるけど、聞いたらここだと言うんで、全然違いますもんね。場所が違いますよね。自分の頭の中の記憶と。だから、覚えてない、どうやって歩いてきたかも。どうしてここにいたのかも分からないんですね」

その後の診断で、過去に脳梗塞を患った影響で、認知症を発症していることが発覚します。

【保護された男性】
「俺が認知症なんかにはかからないと思ってましたからね。だから、お医者さんに正式に認知症だと言われたときはショックでしたよ」
(Q.公的なサービスを受けられると知っていた?)
「全然知らなかったです」

男性は独り暮らしで、近くに親戚もおらず、自分が認知症だと気づいていなかったのです。

社会問題となっている認知症対策。
兵庫県福崎町では18日、認知症の女性(88)が池で死亡しているのが見つかりました。
この女性は過去に徘徊をしていたこともあり、誤って水路に転落した可能性もあります。

大阪府警によりますと、府内で65歳以上の人が保護されるケースは年々増えていて、去年は9855人と過去最多となりました。

問題はこの1万件近い情報が、これまでは自治体と共有されていなかったこと。
その壁を取り除くのが、17日から大阪府警が始めた全国初の対策です。

【大阪府警生活安全総務課・右田敬治保護担当課長補佐】
「市町村の方に積極的に情報提供することで、高齢者の方の安心安全に貢献したいと考えている」

これが、その仕組みです。
大阪府内で認知症の疑いがある高齢者などを保護した場合、警察は本人や家族の同意を得た上で、名前や住所、記憶障害の有無などを自治体に文書で提供。

自治体は情報を元に、介護サービスの窓口などを紹介したり、ケアプランの見直しにつなげたりします。

去年5月から試験運用が始まった城東警察署では、今年3月までに129人の情報を区役所に提供。
2月に保護されて初めて自分が認知症だと知った67歳の男性も、その1人です。

【社会福祉協議会のスタッフ】
「ちょっとずつ前の生活に戻りつつありますか?」

【保護された男性】
「そうですね、戻りつつ。でも何でも自分でできるっていうのではないからね」

男性は物をなくすことが多く、部屋の中はいつも散らかった状態でしたが…。
ヘルパーに掃除や洗濯をしてもらうことで、生活は落ち着きました。

ヘルパーに同行してもらい、1人で外出する機会も減りました。

【保護された男性】
(Q.生活は変わりました?)
「そうですね。体調もそうですし、ものすごく最初は不安ばっかりでした。これからどうなっていくんだろうと。感謝感謝ですね」

認知症の人をサポートする社会福祉協議会の西村さんは、警察と自治体が情報を共有する意義をこう語ります。

【城東区社会福祉協議会
 認知症初期集中支援チーム・西村昭子さん】
「それが始めの第一歩になってつながっていく。私たちはつなげていくところなので、これからも色んなところと連携しながら、支援に一人でもつなげていきたい」

最終更新:4/20(木) 0:55

関西テレビ