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おおらか画風、粛粲寶の世界 坂東で展示

茨城新聞クロスアイ 4/19(水) 7:00配信

ユーモラスな画風で知られる画家、粛粲寶(しゅくさんぽう)(1902~94年)の絵画に光を当てた企画展「粛粲寶作品展」が、坂東市の坂東郷土館ミューズで始まった。粛粲寶は最晩年の約6年を境町で過ごし、周辺地域の文化人に大きな影響を与えた。花鳥風月や人物、仏教関連の作品は、大人だけでなく子どもも楽しめる面白さがあり、大きな話題を集めそうだ。5月28日まで。入場無料。

企画展は、境町や坂東市の愛好家の所蔵品を集め、粛粲寶の作品展としては最大級という。開館20周年記念企画。

会場には、粛粲寶の絵画を中心に篆刻(てんこく)、陶器など作品約250点が展示されている。最初期の自画像のデッサンや洋画の風景画などが見どころで、生涯の制作活動を概観できる。会期中は作品の入れ替えが行われ、最終的に計300点が公開される。

粛粲寶は新潟市生まれ。洋画家の黒田清輝の主宰した葵橋洋画研究所で洋画を学び、日本画家の小林古径にも師事した。さらに奈良の寺院での隠遁(いんとん)生活を経て、独自のおおらかな文人画調の絵画スタイルを確立した。近年の再評価の動きも目覚ましく、昨年開館したNSG美術館(新潟市)は、粛粲寶の常設展示室を開設している。

同館は「粛粲寶はこの地域の人たちに大きな影響を与えた画家」と評価し、「生涯の作品を概観できる機会は今後ないかもしれない。多くの人に見てもらいたい」と話している。

問い合わせは同館(電)0280(88)8700。

(冨岡良一)

茨城新聞社

最終更新:4/19(水) 7:07

茨城新聞クロスアイ