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NY市場サマリー(18日)

ロイター 4/19(水) 6:23配信

[18日 ロイター] - <為替> ポンドが対ドルで急伸し、一時半年以上ぶりの高値を付けた。英国のメイ首相が総選挙を前倒しで実施する意向を表明したことで、与党が勝利して欧州連合(EU)離脱交渉を行う政権の基盤が強固になるとの見方が広がった。

米国債利回りの低下などを背景にドルは主要通貨に対して全面安となった。

クレディ・スイス(ニューヨーク)のFXストラテジスト、アルビス・マリノ氏は英総選挙の前倒しについて「ブレグジットに向けて英国の政治をより安定化させる動きで、それ自体は好ましい材料だと市場で解釈されている」と述べた。

ポンド/ドルは昨年12月の高値1.2774ドルを突破すると買いに弾みがつき、昨年10月初め以来の高値となる1.2904ドルまで上昇する場面があった。

この日は、フランス大統領選第1回投票や北朝鮮情勢を巡る不透明感から米国債利回りが低下し、主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.76%安の99.531となった。一方、安全通貨とされる円は買われた。3月の米製造業生産が予想外のマイナスとなったこともドルを圧迫した。

ゴールドマン・サックスは、トランプ米大統領によるドル高懸念発言などを理由にドルの買い持ち推奨を撤回した。

<債券> 国債価格が急伸(利回りは低下)。地政学的な緊張が続く中、フランス大統領選の第1回投票を控え、安全資産とされる米国債への需要が増大した。

10年債利回り<US10YT=RR>は一時2.177%と、昨年11月14日以来の低水準を記録した。

各種の世論調査結果によると、仏大統領選第1回投票は、極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首と中道系独立候補のマクロン前経済相が勝利する見通しだ。ただ、右派のフィヨン氏、急進左派のメランション氏も含め、接戦となっている。

北朝鮮情勢を巡って英紙ガーディアンはこの日、米軍が自国の力を示すため、北朝鮮のミサイル実験に対する攻撃を検討中と伝えた。

経済指標では、3月の米住宅着工件数が減少したほか、鉱工業生産指数の製造業関連指標も振るわなかった。また、トランプ政権が財政・税制改革を短期的に実行する公算は小さいとみられる中、連邦準備理事会(FRB)が年内にあと2回利上げを行うとの見方が後退、債券相場を押し上げた。

CMEグループのフェドウォッチによると、先物相場が織り込む6月利上げ確率は43%と、6日時点の71%から低下した。

CIBC(ニューヨーク)の米国債トレーディング部門責任者、トム・トゥッチ氏は「財政刺激策や税制改革に関する限り、政権から市場に流れる情報が減り続けている。市場では同時に、各種リスクイベントが意識されている」と話した。

<株式> 主要指数は反落。米金融大手ゴールドマン・サックス<GS.N>や米医薬品・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)<JNJ.N>が、決算内容を嫌気されて大きく売られ、株価全体の重しとなった。

一方で、投票日が近づいてきたフランス大統領選や、米国と北朝鮮との間で高まる緊張感、英国での総選挙前倒しの動きなどを背景に安全資産への資金流入は続き、金や米国債が値上がりした。

ゴールドマンは4.7%安の215.59ドル。英国が欧州連合(EU)離脱を決めた直後の、昨年6月24日以来となる大きな落ち込みだった。株価は昨年11月29日以来の安値をつける場面もあった。この日発表した第1・四半期決算で、トレーディング収入が振るわず、利益が市場予想を下回ったことが悪材料視された。

J&Jは、3.1%安。売上高が医薬品の需要減を背景に市場予想を下回ったことなどから売られた。

リバティービュー・キャピタル・マネジメントのリック・メックラー社長は「ゴールドマンの決算は市場の失望を誘う内容だった。ほかの多くの銀行がまずまずの数字を出している分野で良くなかった」と指摘。「(四半期決算では企業の)売上高が伸びるとの楽観的な見方もあったが、序盤に発表になった業績からは、企業がコストカットで利益を出してはいるものの、売り上げ増には苦慮している様子が見えてきた」と述べた。

S&Pのヘルスケア株指数<.SPXHC>は1%安、金融株指数<.SPSY>は0.8%安。

米医薬品卸売のカーディナル・ヘルス<CAH.N>は11.5%値下がりした。ジェネリック(後発医薬品)価格の下落を背景に、通年の利益見通しを予想レンジの下限へと修正したことなどが嫌気された。

バンク・オブ・アメリカ<BAC.N>の決算では、利益が市場予想を上回ったが、終値は0.4%安だった。

<金先物> 小幅ながら5営業日続伸。利益確定の売りが上値を抑える中、対ユーロでのドル安などを背景に買われた。

北朝鮮情勢をめぐる対応でペンス米副大統領が強硬姿勢とも取れる発言をしたことで地 政学的リスクへの懸念が再燃し、安全資産とされる金が買われた。対ユーロでドル安が進 んだこともドル建てで取引される金などの商品の割安感につながり、相場を支えた。

ただ、約5カ月ぶりの水準にあることで高値警戒感から利益確定の売りも出やすく、相 場の上値は1300ドルの大台を目前に重かった。

<米原油先物> 続落。米国内の生産拡大懸念が圧迫した。

米エネルギー情報局(EIA)は17日に公表した掘削生産性リポートで、5月の国内 シェールオイル生産量が前月比12万3000バレル増の日量519万バレルと、201 5年11月以来の高水準に達するとの見通しを示した。また、石油サービス会社ベーカー・ ヒューズが13日に発表した国内の石油掘削リグ稼働数は13週連続で増加していた。こ れを受けて、米国内の供給過剰懸念が広がり、この日は未明から下落した。 ただ、外国為替市場ではドル安・ユーロ高が進んだことで原油に割安感が生じたほか、 ロイターが18日に発表した拡大版調査では最新週の米原油在庫が前週比150万バ レル減になる見通しであることから、一時はプラス圏に浮上する場面もあった。

*内容を追加して再送します。

最終更新:4/19(水) 7:01

ロイター