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比物流市場、異業種の進出相次ぐ 成長見越し資本参加や買収活発化

SankeiBiz 4/20(木) 8:15配信

 フィリピンは、異業種の大手企業が物流分野に相次ぎ進出した。地場金融会社BDOキャピタル・アンド・インベストメントによると、インフラ関連を主力とするメトロ・パシフィック・インベストメンツ(MPIC)や、小売り最大手で製造業なども手がけるSMグループのSMインベストメンツ(SMIC)が物流分野の成長を見越して資本参加や買収の動きを活発化させている。現地紙ビジネス・ワールドなどが報じた。

 MPICは、ここ1年で物流分野に245億ペソ(約534億円)を投じ、5社以上を買収した。SMICも今年3月、1億2450万ドル(約135億円)で地場物流大手2GO(ツーゴー)の株式30%を取得し、同分野への進出を果たした。また、最近になって製造業や電子商取引分野への投資を増やしているアヤラ・コーポレーションも、同分野への進出を視野に調査を行っているという。

 SMIC幹部は「工業の成長率が国内総生産(GDP)成長率を超える新興国では、物流分野の成長が大いに期待できる」と述べた。製造業での運輸業務やインターネット通販などでの宅配業務を拡大させたい同社にとって、貨物船約20隻を保有し、倉庫業から宅配サービスまで行う総合物流の国内最大手ツーゴーの株式取得は「魅力的な投資」だと説明している。

 BDOキャピタルのフランシスコ社長はこうした複合大手の動きについて「物流分野への進出により、グループ内のモノの移動などを最適化できる」と評価した。進出後は、貨物移動の時間短縮が利益増大への鍵になるという。

 英市場調査会社トランスポート・インテリジェンスによると、フィリピンの物流分野の市場規模は、13年の4億7800万ユーロ(現在のレートで約556億円)から20年に9億6200万~14億1000万ユーロへと拡大する見通しだ。

 一方で、フィリピンの物流分野はインフラの未発達をはじめ、官僚主義や不透明な政策といった問題を抱えているとも指摘される。こうした声を受け、ドゥテルテ政権はインフラ整備に積極的に取り組んでいるほか、物流関連の発展計画の策定作業も行っている。

 SMICやMPICの思惑どおりに物流分野が成長していくか。政府やほかの複合大手の動きも含め、フィリピンの物流市場が注目を集めていきそうだ。(シンガポール支局)

最終更新:4/20(木) 8:15

SankeiBiz