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石巻市長選候補者の横顔

産経新聞 4/19(水) 7:55配信

 23日に投開票される石巻市長選には、いずれも無所属の、新人で元東北大非常勤講師の青木満里恵氏(62)、元市議の黒須光男氏(69)、元市議の阿部和芳氏(57)、3選を目指す現職の亀山紘氏(74)=自民、民進推薦=が立候補した。4人の候補者の主張や人物像に迫った。(届け出順)

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 ■父が実践「動く市長室」を復活 青木満里恵氏

 前回市長選で敗れた後、市内のあちこちに足を運んだ。「食材王国」の魅力を内外に発信するため、石巻ブランドの商品を開発し、外食産業の発展を掲げる。

 東京で生まれ、少女時代を石巻市で過ごした。昭和61年からは東北大の非常勤講師として留学生に日本語を教えた。

 父の和夫さん(89)は昭和47年から3期12年、石巻市長を務めた。和夫さんが実践していた「動く市長室」を復活させ、「困っていることを現場に行って聞き、市政に反映させたい」と意気込む。

 東日本大震災で被害を受けた市内では、精神面のケアが遅れていると感じた。伝統芸能や地域の祭りを支援して、サークル活動を活性化させ、「心の復興につなげたい」と話す。

 子供3人は独立し、現在は両親と3人暮らし。モットーは「信頼関係を大事にすること」という。

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 ■「市の再生へ」議員と切磋琢磨 黒須光男氏

 「震災後、市にはさまざまな疑惑や問題が噴出している。市政の流れを変えなければならない。根本から見直して石巻市の再生につながる行動をしたい」

 赤字を抱える市立病院の民間委託や市立大川小の津波訴訟の控訴取り下げ、市政の積極的な情報開示などを掲げ、市政刷新を訴えている。コメや野菜など石巻の産品の全国発信にも力を入れる考えだ。

 27歳のころに政治家を志し、市職員を退職。県青年団などを経て県議に立候補した。昭和54年から6期務め、平成9年には副議長に就いた。さらに16年からは市議を4期務め、今回、市長選に初挑戦する。

 「人脈を生かしながらやっていきたい。『チーム石巻』として、議員とも切磋琢磨(せっさたくま)しながら自信を持って市民の声に応えていきたい」と自信を見せる。

 趣味は毎朝、50分ほどのウオーキングを楽しむことという。

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 ■被災者らの願いかなうまちに 阿部和芳氏

 「現職が横綱とすると、前回はなかなか追いつけない前頭。今回は大関になり、横綱昇進を賭けた選挙戦にできる」。前回市長選では敗れたが、今回は手応えを感じている。

 通院や買い物に苦労する高齢の被災者、産婦人科がなく困っている妊婦ら多くの声を聞いてきた。市民が我慢するのではなく、「市民ファースト」で願いがかなう街を目指す。

 牡鹿半島で生まれ、大学卒業後に地元の漁協職員に。40歳で市議に初当選し、5期務めた。4候補の中で最年少だ。

 市立大川小の津波訴訟については、「84人が亡くなった事実に基づいて和解し、早期に解決したい」と話す。自身も、小学3年だった甥と、迎えに行った妹、長男の3人を亡くした。

 妻と長女、母、祖母と5人で暮らす。座右の銘は耕不尽(こうふじん)。「一生精進、一生勉強」と話す。

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 ■復興事業完結の3期目目指す 亀山紘氏

 2期8年の大半は、震災の復旧・復興に当たってきた。震災直後、遺体安置所で見た犠牲者の無念の表情が原点だと話す。

 「くじけそうになったときに思い出すのは、安置所で手を合わせた時のこと。自分がくじけては震災からの復旧・復興はない」

 実直で諦めない性格。震災後は要望が通るまで何度も何度も東京へ足を運び、国と交渉した。被災した市立病院のJR石巻駅前の移転新築や蛇田浄水場の移転などを実現した。

 3期目は、復旧・復興事業を完結させ、将来の石巻の基盤作りをしたいと意気込む。古民家を使った起業家の育成や、外国人観光客の誘致などを目指す。「復興のその先に、人口減少問題が出てくる。次の再生期から発展期に向けた、一番大事な部分だ」と強調する。

 趣味は園芸の野菜作り。「大地から元気をもらえる」と笑う。

最終更新:4/19(水) 7:55

産経新聞