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<トカラヤギ>早産の赤ちゃん、道の駅ですくすく成長 福岡

毎日新聞 4/19(水) 16:39配信

 福岡県上毛町大ノ瀬の道の駅「しんよしとみ」で、トカラヤギの赤ちゃん2頭が訪れた人の笑顔を誘っている。昨年12月24日に早産の状態で生まれ、冬の寒さもあり一時は成長を絶望視された。しかしスタッフの献身的な「子育て」ですくすく成長。今は春の光を浴びて元気に跳び回っている。

 「わあ、可愛いねえ」。今月中旬の晴れた昼、町内から訪れた伊藤優紀さん(30)が6カ月の豪志ちゃんを抱きながら、指をさす。「こんなところに、ヤギの赤ちゃんがいると思わなかった。びっくりした」と話した。

 トカラヤギは、鹿児島県・トカラ列島に生息する小型のヤギ。道の駅の「癒やし」にしようと昨年8月、フェリーなどでトカラ列島から5頭が連れてこられた。後に1頭が死に、現在は子ヤギを含めて6頭を飼育する。

 2頭の名は、誕生日にちなんで「メリー」と「イブ」(ともに雌)。ヤギを世話するのは道の駅のスタッフ、広崎広子さん(61)と太田会美さん(31)。「冬場(生まれ)は育ちにくい。無理かもしれない」。2人は、専門家に告げられた言葉が忘れられない。時には泣きながら、こわ張った小さな体を毛布で温め、正月期間も1日5回、欠かさずミルクを与え続けた。「死なせたくない」。その一心だったという。

 その思いが実り、誕生時に900グラムだった体重は、約4カ月で7キロほどに。今は、互いにふざけあい、母親「プチ」(2歳)の乳を取り合う姿を見せることが日常となった。2頭の姿を見て、2人は目を細める。「ただ、感慨深い。ヤギたちには『ここに来てよかった』って思ってもらいたい」【津島史人】

最終更新:4/19(水) 19:31

毎日新聞