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<宏池会>見通せぬ復活 岸田氏「安倍後」に意欲も

毎日新聞 4/19(水) 21:13配信

 6月に結成60周年を迎える自民党の派閥「宏池会」(岸田派)は19日、東京都内で祝賀パーティーを開いた。会長を務める岸田文雄外相は「『安倍(晋三首相)時代』の後はいつか来る。今から考えなければならない」と表明し、「ポスト安倍」に名乗りを上げた。ただ、その道筋は描き切れておらず、首相を4人輩出した「名門」の復活は見通せない。

 岸田氏は、池田勇人元首相が宏池会を結成した1957年以後の歴史を振り返りながら「政策を語り、政局に立ち向かう力を蓄えなければいけない」と強調。将来の首相への意欲をにじませると、会場から「そうだ」と合いの手が入り、大きな拍手が湧いた。

 宏池会は、現存する派閥の中で最古の歴史を誇り、池田、大平正芳ら4人の首相を輩出した。ただ、宮沢喜一元首相以後は20年以上も政権の座から遠ざかり、その間は河野洋平氏や谷垣禎一氏が野党時代の自民党総裁を務める「悲運」を味わった。軽武装・経済重視路線を貫き「保守本流」と呼ばれたかつての面影は薄れている。

 一方、宏池会の系譜を継ぐ麻生派からは「大宏池会構想」を持ちかけられる。ただ、岸田派中堅は「麻生太郎副総理にプラスなだけ。主導権を奪われれば岸田氏が首相候補から外される」と警戒。岸田派としては合併構想から距離を置き、額賀派など他派閥との「緩やかな連携」を模索している。

 ただ、来年秋の党総裁選で安倍首相が3選を目指した場合の戦略は定まっていない。派内には岸田氏の立候補への期待もあるが、岸田氏自身はこの日も「引き続き安倍政権を支える」と言明。党内には「外相として支えてきた安倍首相との直接対決は避け、2021年の総裁選を狙うのでないか」との見方が広まる。

 来賓として駆け付けた安倍首相は、オバマ前米大統領の広島訪問などへの岸田氏の貢献を絶賛。そのうえで「先ほど少し上を(岸田氏は狙うべきだ)との話があったが、しばらく我慢して安倍政権を支えてほしい」と笑いを誘う余裕をみせた。

 岸田派のベテラン議員は「首相との違いをみせ、(リベラルの)宏池会らしい政策を打ち出すべきだ。そうしないと次(21年総裁選)もなくなる」と危機感を漏らした。【高橋恵子】

最終更新:4/19(水) 23:09

毎日新聞