ここから本文です

滝川工、全校199人で唯一の女子生徒がマネジャー 初の春季全道大会出場で夢かなえる

スポーツ報知 4/20(木) 8:02配信

 志帆を全道に連れて行って―。滝川工が“女子マネ効果”で初の春季全道大会(5月29日開幕、札幌・円山)出場を狙う。昨年5月、野球部に全校生徒199人でただ1人の女子生徒・柳町志帆さん(2年)が入部した。同部で史上初めて誕生した女子マネジャーのバックアップで闘志を燃やすナインが、1年間の成長を見せる。

 今年のチームはひと味違う。柳町さんがマネジャーに就いてから1年近くがたつが、中山靖志監督(59)は「女子がいるだけで笑顔が増え、きつい練習も楽になる」とチームの“マドンナ効果”に目を細める。ナインのスイングスピードやベースランニングのタイムは右肩上がり。柴田康平主将(3年)も「見られていると思うと気合が入り、動きも機敏になります」と話した。

 新チームになってからは、筋トレ後に補食のための食事が用意されるが、ナインは柳町さんがふっくらと炊き上げる白米を食べてパワーを注入。冬の間だけで体重が8キロ増量した工藤健太内野手(3年)は「打球が外野の頭を越えるようになった」と感謝する。

 待望の女子マネだ。全校生徒199人中、女子生徒は柳町さんただ1人。ほぼ男子校と言っていい工業高校に入学すると、すかさずサッカー部やバスケットボール部から入部のオファーが届いた。柳町さんは実際に各部を見学して回り、「声が出ていて活気ある雰囲気にひかれた」と野球部を選んだ。当初はルールもよく分からず、そのうえ、周りは男、男、男。「本当に必要とされているのか不安だった」が、まずはスコア記録から猛勉強をスタートさせた。ストレッチ時の笛吹きやノックの球継ぎを手伝ううちに、ますます野球に魅了されていく。昨年8月に新チームに変わると頼られる機会も激増し、自然と選手との会話も増えて、当初感じた悩みは消えた。

 「純粋に野球をしている姿はかっこいい」と柳町さん。中山監督の方針で在学中の部内恋愛は禁止だが、「今は野球部に恋しています。だからこそ、全道大会に連れて行ってほしい」とはにかむ。空知地区予選は5月13日に開幕。“勝利の女神”を味方につけた滝川工ナインが、女子マネの夢も乗せて男気を見せる。(宮崎 亮太)

 ◆滝川工(滝川市)1920年創立の道立校。生徒数は199人(女子1人)。学科は電子機械科と電気科の2つ。野球部は創立と同時に創部。全道大会には夏に1度出場している(2012年)。部訓は「全員・全力・感謝」。部員数26人(3年12人、2年8人、1年6人)。

最終更新:4/20(木) 8:02

スポーツ報知