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初の経済対話 2国間枠組み協議へ 米副大統領「将来FTAも」

4/19(水) 7:01配信

日本農業新聞

 日米両政府は18日、麻生太郎副総理とペンス副大統領をトップとする日米経済対話の初回会合を首相官邸で開いた。焦点の貿易分野では、農産物など個別の議論には踏み込まなかったが、共同声明では「貿易・投資に関する高い基準の2国間枠組み」を協議すると確認。ペンス氏は終了後の会見で「経済対話が日米自由貿易協定(FTA)に行きつく可能性がある」と踏み込んだ。次回の会合は年内にも開く。

 対話は約1時間行われた。「貿易・投資ルール」「マクロ経済政策」「インフラやエネルギーなどでの協力」の3分野を今後の議題とすることを確認。共同声明では、貿易に関する「2国間枠組み」を議題とする他、「近いうちに具体的な成果」を打ち出したい考えも示した。外交筋によると、2国間枠組みにはルール分野だけでなく、関税など市場アクセス(参入)も含む。だが、この日は、農産物や自動車、FTAについての言及はなかったという。

 日本は、2国間FTAで環太平洋連携協定(TPP)以上の譲歩を求められることを警戒する。麻生氏は終了後の会見で「日米関係は摩擦の時代から協力の時代に移りつつある」「どちらかが一方的に何かを言うとか言われるのではない」と述べ、米国側をけん制した。

 一方、ペンス氏は会見で「TPPは米国にとって過去のものだ」とし、2国間交渉を選んだトランプ政権の判断を強調した。「今後FTA交渉になるかもしれない。2国間交渉は米国にとって国益になり、相手国にも利益を与える」とも述べ、今後の経済対話で日本にFTAを求める可能性をにじませた。TPPなど多国間の貿易の枠組みで米国側の圧力をかわしたい日本側との思惑の違いが鮮明となった。

 また、ペンス氏は「貿易は自由で公正でなければならない」と述べ、貿易障壁を取り除いて米国産品の輸出拡大につなげる意向を示した。

 次回会合を年内に行うことも確認した。今回はトランプ政権の人事が遅れ実務者の体制が整っていないため、踏み込んだ議論は行われなかった。政府内には「米通商代表部(USTR)など実務の体制が整ってきてからが本番」との見方が出ており、秋以降協議が加速する可能性がある。

 日米経済対話とは別に、世耕弘成経済産業相とロス商務長官が会談し、貿易問題などについて意見交換した。ロス氏は会談後記者団に「日本との貿易関係を拡大し、そのために協定の形を取ることを切望している」と語った。ただ、FTAについては「言及するのは時期尚早だ」と述べるにとどめた。

日本農業新聞

最終更新:4/19(水) 7:01
日本農業新聞