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ドナーへの助成 拡大中 骨髄や末梢血管細胞 18市町村が導入 登録、提供後押し

4/19(水) 6:01配信

上毛新聞

 本年度、骨髄や末梢(まっしょう)血管細胞のドナー(提供者)への助成制度を導入した群馬県内自治体が15市町村に上ることが18日、上毛新聞のまとめで分かった。これまで助成制度を設けていたのは前橋、安中、榛東の3市村だったが、県が昨年度に市町村への助成を打ち出したことなどを受け、一気に拡大した。提供に伴う通院や入院の経済的な負担を軽減することでドナー登録と提供を後押しし、移植の増加につなげる。

◎全国のドナー登録は47万人

 本年度、新たに導入したのは桐生、伊勢崎、太田、沼田、藤岡、富岡、下仁田、南牧、草津、東吾妻、片品、川場、昭和、みなかみ、明和の15市町村。

 制度は、通院・入院に要した日数を基に、1日当たり2万円、上限7日分を助成する。このうち半額を県が市町村に補助する仕組みで、昨年度の助成件数は3件だった。

 骨髄などの提供には、医療処置などで7日程度の通院や入院が必要だ。勤務先に休暇制度がない人や収入減に直結する自営業者にはハードルが高いと指摘され、経済的な理由が足かせになっているケースもあるとみられる。

 日本骨髄バンク(東京)によると、ドナー登録をしている人は今年2月時点で全国に約47万人。登録者の増加により患者の96%以上で適合ドナーが見つかるようになった。一方、実際に移植に至るのはこのうち54%にとどまり、移植率は横ばいが続いている。

 ドナー候補となりながら、移植が実現しなかった要因に「健康理由以外」を挙げる人が66%を占めることから、経済的な支援を含めた環境の整備が求められている。

 県内自治体における制度拡大について、県骨髄バンク推進連絡協議会の八木原勇治会長は「登録や提供をしたくてもさまざまな理由でためらう人もいて、助かる人が助からない現実があった」と歓迎する。未整備の自治体もあるため、「金額の拡充や県単独の助成も検討してほしい」と要望する。

◎登録者は4885人 群馬は全国下位に低迷

 骨髄を提供したドナーへの助成制度を導入した市区町村は今年2月、全国で200を超えた。地元自治体に対する補助制度がある都道府県は8都府県のみで、2016年度に導入した県の取り組みは先進的といえる。

 県が骨髄ドナーの支援に力を入れる背景には、以前から登録者が少ない群馬県の事情がある。今年2月末時点の県内の骨髄ドナー登録者は4885人。対象人口(20~54歳)1000人当たりでは5.74人で、47都道府県中40位と下位に低迷する。11年度に全国最下位となったこともあり、県は近年、登録者増に向けた取り組みを続けている。

 県薬務課は「今後も未助成の自治体に積極的に働き掛けていきたい」としており、担当職員が各市町村に出向くなどして、県内全域での導入を急ぎたい考えだ。

最終更新:4/19(水) 6:58
上毛新聞