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東京の古刹新築に三八地域の木材 意気込む「五戸大工」/青森

デーリー東北新聞社 4/19(水) 13:30配信

 東京都江東区にある古刹の建物が、青森県三八地域の良質なアカマツやスギなどを使って新築されることになった。優れた建材を用いるだけでなく、青森県南の職人が有する高い技術も生かした造りとする。関係者は「腕を存分に発揮したい」と意気込む。

 手掛けるのは五戸町の住宅建設業「大山建工」(大山重則社長)。約350年の歴史がある「慧然(えねん)寺」で、寺の行事の会場や住職の住まいとして利用される「庫裏(くり)」を建築する。

 2階建てで、延べ床面積は約460平方メートル。書院造りに近い構造とし、木材の量は一般住宅の3倍ほどを使用する。

 建設準備は昨年10月に着手。設計図面を基に青森県南、岩手県北の山林で木々を探し歩き、森林組合を通じた入札などで調達した。伝統建築には長尺の木材が必要となり、最も長いスギ材は階上町産で全長約12メートルに上る。節が少なく、きれいな木目のアカマツも取りそろえた。

 木は製材し、乾燥させた後、五戸町切谷内にある同社の木材加工センターに運び入れ、現在は職人の手による「墨付け」や「刻み」といった作業が行われている。6月10日予定の建前を経て、年内の完成を目指して本格的に建築を始め、15人以上の職人が現地で作業に当たる。本堂や外構の改修も手掛けるという。

 今年1月には寺の関係者や設計業者がセンターを訪れ、使われる木材をチェックした。大山社長は「素晴らしい木材だと高い評価を受けた。三八地域には良質な木があることを広く知ってもらえる機会になれば」と期待を寄せる。

 かつて、五戸町の大工は「五戸大工」と呼ばれ、優れた技術や丁寧な仕事ぶりに定評があった。青森県卓越技能者で、同社の棟梁(とうりょう)の中里政義さん(61)は「五戸大工の腕を発揮したい。伝統建築に関われることは貴重で、若い職人の誇りや自信にもなる」と意欲を示した。

デーリー東北新聞社

最終更新:4/19(水) 13:30

デーリー東北新聞社