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セ・パ12球団の出足を分析 先発投手に見るQS数とHQS数で違い

4/19(水) 10:31配信

Full-Count

MLBではQSが先発投手の果たすべき最低限の責任とされるが…

 QS(クオリティスタート)とは、先発投手が6回以上を投げて自責点3以下で抑えることだ。MLBでは、QSは先発投手が果たすべき最低限の責任だとされる。

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 QSは防御率にすれば4.50、2016年のMLB全体の平均防御率は4.18だから「最低限の責任」という言葉にはそれなりの妥当性があるが、2016年のNPB全体の平均防御率は3.68。QSでは責任を果たしたとは言えないとの見方もある。

 そこでHQS(ハイクオリティスタート)という指標も考案された。先発投手が7回以上を投げて自責点2以下で抑えることだ。防御率にして2.57。平均防御率の低いNPBでは、HQSが合格点かもしれない。

 2016年のNPBでは延べ1716人が先発のマウンドに立ったが、QS以上は930(54.2%)、HQS以上は509(29.7%)だった。

 最多QSは、パが則本昂大(楽天)の22回、セがジョンソン(広島)の24回、最多HQSは、パが石川歩(ロッテ)の16回、セが菅野智之(巨人)の16回だった。菅野は9勝にとどまったが、安定感は抜群だったのだ。

 QS、HQSが多いチームは、先発投手が安定しているチームということになる。

両リーグ12球団のQS、HQS数を比較

 両リーグ12球団の今季4月18日時点でのQS、HQSは別表の通りとなっている。

 楽天はチーム打率が.285とリーグ1位、先発は6QSと頼りないが打力でそれを補っている。オリックスは先発陣が頑張っている。

 ソフトバンクは自慢の先発陣が機能していない。日本ハムはQSが5回、HQSは1。投手陣に怪我人続出で試合を作ることができていない。

 広島は先発陣が好調。阪神はQSはわずか5回。マテオ、ドリスら救援陣で勝ちを拾っている。

 ヤクルトは12球団一の12QS、防御率もリーグ3位の3.20だが、チーム打率は断トツ最下位の.221、先発投手陣を援護できていない。

 そろそろ先発投手は3回目のマウンドを踏む頃だ。3度の先発ともQSだった投手は、パは西武の菊池雄星とウルフの2人だけ。開幕投手に指名された菊池はセ・パ両リーグで唯一3試合ともHQSをクリアした。完投や完封はないが、抜群の安定感だ。2HQSは、ロッテの涌井秀章、オリックスの西勇輝、ソフトバンクの千賀滉大だった。

 セでは、すでに4度先発の中日・バルデスが4QSで、3QSは広島の九里亜連、巨人のマイコラスと大竹寛、ヤクルトの石川雅規の4人。3HQSはおらず、2HQSは広島の九里亜連と岡田明丈、巨人のマイコラスと菅野智之、ヤクルトの小川泰弘とブキャナン、中日の吉見一起、バルデスの8人。

 WBCで投げた顔ぶれでは、千賀と菅野以外では阪神の藤浪晋太郎は2登板で1HQS、ロッテの石川歩、ソフトバンクの武田翔太の2登板で0QS。登板数が少ないこともあるが、出遅れている感が強い。

 彼らの復活とともにペナントレースの様相は変化するだろう。今季、QS、HQSを続けてエースとしてチームを引っ張るのはどの投手だろうか。

広尾晃●文 text by Koh Hiroo

最終更新:4/19(水) 13:45
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