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「最高のナンバー2」になるための心得とは

ウォール・ストリート・ジャーナル 4/19(水) 13:57配信

 偉大なボスは称賛されるが、「有能なナンバー2」が大きく注目されることはあまりない。

 しかし、きちんとやれば、ナンバー2の仕事は深みもやりがいも生まれる。2番手の役職にはさまざまなアクセス権が付与されるが、何か問題が起きたときにスポットライトを浴びることもないし、表立って責任を取る必要もない。しかし、「最も力を発揮する2番手」は、ボスに異議を唱えたり、間違いを指摘したりしながらも、確実にリーダーたるボスのプランを実行している。

 シカゴに本拠を置く非営利団体「都市ディベート連盟全国協会(NAUDL)の副代表を務めるロンダ・ヘインズ氏は、必ずしも注目を浴びなくても、物事が首尾良く進み、組織が円滑に運営されて同僚の士気が高いのを見ると、そこにやりがいを感じるという。

 ヘインズ氏は、それを無私無欲だとは思っていない。副代表はボスのサポートなしに成功できない。以前の職場でも2番手の役職に就いていた同氏だが、当時の上司は情報を独り占めしていたため、仕事が妨げられたという。現在の上司リンダ・リストロム氏からはNAUDLの業務とプログラムを監視する裁量を与えられている。NAUDLは全米の学生ディベート団体のネットワークを支えている。

 組織のナンバー2は、必要なときに最高経営責任者(CEO)の代わりになれるよう準備しておくべきだ。トロント在住のコンサルタント、マーク・ハーウィッツ氏は「リーダーが引き受けていること全てを引き受けられるようでなければならない。たとえ経験がなくてもだ」と述べる。

 ナンバー2のスキルは、ボスのスキルを補うものでもあるべきだ。カーネギー・メロン大学のロバート・ケリー教授(経営学)は、「組織のトップが高度3万フィートで考えるのが得意な人なら、ナンバー2は地上で考えられる人であった方が良い」と話す。「2番手だと自尊心はあまり満足させてもらえず、リーダーともみなされない。こうした心理的要求がある人にとっては、ナンバー2という立場は非常に難しいものになり得る」

 ジョン・キンタナ氏は、イリノイ州のアルゴンヌ国立研究所で最高執行責任者(COO)代理を6年間務めた際、組織内で力強い人脈を築いた。同氏は「人々と話さなくてはならないが、それより重要なのは耳を傾けることだ」と話す。同氏は現在、研究所の暫定副所長を務めている。

 キンタナ氏の上司で、COOとして同研究所に加わったポール・カーンズ氏は、キンタナ氏の組織内人脈と、日常的な問題を把握する能力を高く評価しているという。数年前に材料の在庫維持に関して問題が生じたときは、キンタナ氏がそれをカーンズ氏に警告し、潜在的な解決策を提案したという。カーンズ氏は現在、研究所の所長代行を務めている。

 カーンズ氏は、「悪いニュースを指摘できることは、この立場において重要な要素だ。また、解決に向けた第1歩について、ヒントを与えられることも重要だ」と述べる。

 ナンバー2は、上司に異議を唱えるのを恐れるべきでない。食用油の加工などを手掛けるカタニア・オイルズのジョセフ・バジーレ社長は、自身の兄弟で外向的なスティーブン・バジーレ上級副社長よりも、自分の方が控え目な人間だと思っている。だが、その違いが強みだとも考えている。

 一方のスティーブン氏は、ジョセフ氏が意思決定をするときの分析的なアプローチにイライラすることがあるという。「彼がスプレッドシートやグラフを使って問題を細かく分析すると、僕は『早く結論を出そうよ』と言う。だが、後になって、自分が急いで下した判断が間違っていたことが分かるときがある」とスティーブン氏は話す。

 前出のキンタナ氏は、2番手の役割を担うことが自分のキャリアプランに合っているかを見極めることも重要だと述べる。「この役職にどのくらいとどまりたいと思うか」や、「この後何をしたいか」といったことを自問すべきだという。

 一部の人にとって、それは次のステップへの跳躍台だ。前出のケリー教授は、リクルーターがトップ候補を探すときに最初に検討するのは、経験豊かな2番手の幹部たちだとしている。

By Sue Shellenbarger

最終更新:4/19(水) 13:57

ウォール・ストリート・ジャーナル