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美術品の真贋調査へ 棟方志功版画紛失で県

カナロコ by 神奈川新聞 4/19(水) 11:07配信

 県が神奈川芸術文化財団に無償貸与していた版画家・棟方志功の版画がカラーコピーのレプリカにすり替わっていた問題で、県は18日、庁内に再発防止に向けた検討会議を立ち上げ、所有する美術品の真贋調査や保管状況の一斉点検をしていくことも決めた。

 黒岩祐治知事は同日の定例会見で、県が約3年間にわたって公表しなかったことを「県民におわびしたい」と謝罪。紛失については「ミステリーのような状況」とし、原因究明を行う考えも表明した。盗難の可能性もあるとして、被害届の提出に向けて県警とも相談しているという。

 県によると、県や県教育委員会などが所有する取得時価格100万円以上の美術品は約700点。庁内会議では今後、点検の対象範囲やスケジュールなどを決める。県や財団職員による書類の確認や関係職員の聞き取りも行う。

 版画は1974年、県民ホール開館に合わせ、棟方から300万円(当時)で取得。開館以降、館長室に飾られていたが、2014年5月に県立近代美術館鎌倉別館で展示された際、観覧者の指摘ですり替わっていたことが判明。原画は現在も見つかっていない。

 同ホールは06年から財団が指定管理者となっているが、すり替わりの時期は不明。発覚時に財団から報告を受けた県担当者は上司と情報共有せず、県は今年4月の財団幹部の異動を契機に組織的に把握するまで公表していなかった。黒岩知事は「情報を明らかにしなかったのは非常にまずかった」と陳謝した。

最終更新:4/19(水) 11:07

カナロコ by 神奈川新聞