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両親が犯人に問う「どんな理由で娘に」千葉女児遺棄

日刊スポーツ 4/19(水) 9:55配信

 千葉県でベトナム国籍の小学3年レェ・ティ・ニャット・リンさん(9)の遺体が見つかった殺人・死体遺棄事件で、リンさんの父レェ・アイン・ハオさん(34)と母親(30)が18日、松戸市内の自宅で初めて取材に応じた。母親は「目をつぶると、リンちゃんが助けを求めてくる」と胸の内を明かした。死体遺棄容疑で逮捕された保護者会会長渋谷恭正容疑者(46)が黙秘していることについて、ハオさんは「私の娘が死なねばならなかった理由はいつ明らかになるのか」と話した。

【写真】送検のため千葉県警我孫子署を出る渋谷恭正容疑者

 警察でリンさんの遺品となったランドセルを見たとき、涙が止まらなかった。「娘との思い出がこみあげて。目を閉じると、娘が私に助けを求める顔が見える。これは一生続くと思う」。祭壇の写真の中でほほ笑むリンさんの前で、母親は声を絞り出した。

 リンさんが元気に学校に向かった3月24日の朝から25日。両親が初めて、自宅で思いを語った。逮捕されたのは、リンさんが通う松戸市立六実第二小の保護者会会長の渋谷容疑者だった。母親は「これまで、日本の安全を信頼していた。容疑者が会長とすれば、安全を守ることは非常に難しいと思う」と話した。リンさんが通学路で不審人物に見詰められることがあったとの情報もあるが、母親は「そういうことは聞いたことがなかった」と話した。

 父親のハオさんは渋谷容疑者について「犯人か確実ではない」と、コメントを控えた。しかし、事件の犯人に聞きたいことを問うと、「1つ目は私とあなたは知り合いだったのか。2つ目は私と私の家族が、あなたに対して、あなたにここまでさせるだけの過ちを犯したのか」。そして、「3つ目は、なぜ、どんな理由で、私の娘にむごいことをしたのか。犯人に聞きたい」。感情を抑えながらも、強い目で問いかけた。

 リンさんは日本が大好きだった。だから、家族は日本での生活を選んだ。母親は「こんな事件が、日本で再び起こることは絶対あってほしくない。世界中の子供は守られるべき存在で愛されるべき存在のはずです。誰も、私の娘のような目に遭うことがないようにしてほしい」と訴えた。

 2階の部屋の大きなホワイトボードには、赤いフェルトペンで1文字、1文字、丁寧に書かれた漢字がびっしり並んでいる。ハオさんは「リンちゃんが最後に書いた文字。日本語もベトナム語も一生懸命勉強していた」。かわいらしい文字を、今も消すことができない。【清水優】

最終更新:4/19(水) 10:57

日刊スポーツ