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[販売戦略]「Amazon Prime Now」が商品を拡充、独自の配送網に強み

BCN 4/20(木) 8:00配信

[販売戦略]「Amazon Prime Now」が商品を拡充、独自の配送網に強み

左から、ココカラファインの販促部マーケティングチーム 郡司昇マネージャー、アマゾンジャパンのPrime Now事業部 永妻玲子事業部長

 Amazon.co.jpは、Amazonプライム会員の特典を充実させる施策の一つとして、4月18日から「Prime Now」で、提携するドラッグストアのコスメ・美容用品と、百貨店の総菜・和洋菓子の取り扱いを開始した。

●新カテゴリを続々追加 より品揃え豊富になる「Prime Now」

 「Prime Now」は、2015年11月に日本でのサービスを開始。注文後、商品を1時間以内で届けるという「速さ」がフォーカスされることが多いが、対象エリアの拡大と取扱商品の拡充にも注力してきた。

 具体的には、高級食材や飲料を取り扱う「こだわり食品ストア」、素材にこだわったヘア&ボディケア用品の人気ブランドを揃える「ナチュラル・オーガニック ビューティーストア」など、新カテゴリを続々追加。「新着商品」として書籍やゲームの発売日配送も開始した。

 今回、提携するのはドラッグストア「ココカラファイン」「マツモトキヨシ」、百貨店「三越日本橋本店」。サードパーティの提携店の商品を「Prime Now」で販売するのはAmazonとしては国内初だ。アイテムは約1万1000点増え、東京都内対象エリアの取扱商品数は約7万点以上に拡大する。

 通常は「Prime Now専用倉庫」から「顧客」に荷物が届くが、サードパーティストアに注文した場合、このフローに「提携店」が加わる。顧客がアプリで注文すると、Prime Now専用倉庫の配送員が提携店に移動、荷物を集荷し、顧客に届ける、という手順だ。Amazonが受注・決済・収集・配送を担い、提携店が集荷・梱包を担当する。

 Prime Now事業部の永妻玲子 事業部長は今回の提携について「プライム会員の特典を充実させる」という一貫した目的に沿っているとしつつ、「Amazonのリテーラーとしての役割とは異なる」とコメント。Prime Now専用倉庫では提携店の在庫は一切もたない。「Amazonの販売という側面ではなく、独自の配送ネットワークを生かした配送業者としての立場からの協業だ」と語った。

 提携企業の代表として登壇したココカラファインの販促部マーケティングチーム 郡司昇マネージャーは「中長期戦略としてオムニチャネルを掲げている。ユーザーのニーズに応え、『いつでも・どこでも・誰にでも』商品をお届けできるようにできるようにしたい、という方向性が『Prime Now』と合致した」と提携の理由を述べた。

 「Prime Now」を利用する顧客とリアル店舗を訪問する顧客が競合するのではないかという質問に対しては、「シーンによってリアルとネットを使い分けていただけるのではないかと想定している」と回答。顧客のオムニチャネル化は進んでいるとの見解を示した。
 「1時間以内配送」は税込540円、「2時間便」はAmazonによる配送だと無料だが提携店による配送は税込890円がかかる(「1時間以内配送」は一部のドラッグストアのみ)。注文は24時間受け付けるが、配送時間は店舗の営業時間に準拠する。

 対象エリアはココカラファインが東京都の目黒区、港区、大田区、世田谷区、渋谷区、品川区、神奈川県の川崎市中原区。マツモトキヨシが東京都の中央区、江戸川区、江東区、墨田区。三越日本橋本店が東京都の千代田区、中央区、江戸川区、江東区、港区、品川区、墨田区、台東区、千葉県の浦安市。いずれも区によっては一部地域を除く。

 ドラッグストアは税込2500円以上で注文可能で、税込5000円以上で「2時間便」の送料が無料。百貨店は税込2500円以上で注文可能で、税込9000円以上で「2時間便」の送料が無料。対象エリアは、今後順次拡大していく。

 「Amazon Prime Now」は都市型のサービスであるゆえ、専用倉庫は手狭になり、取り扱い商品を大幅に拡充するのは難しい。サードパーティとの提携は、この問題を打開する策にもつながりそうだ。今後は異業種も含めて提携先の拡大を図る。(BCN・大蔵 大輔)

最終更新:4/20(木) 8:00

BCN