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レンタル着物、高級路線に 京都の呉服商、「晴れ着需要」狙い

京都新聞 4/20(木) 8:20配信

 京都を訪れる観光客が増えてレンタル着物の人気が高まる中、地元の呉服商や製造卸が高級路線を強化している。安価な合繊を用いた着物と差異化を図るため、100%絹を使った京友禅などの上質な衣装をそろえ、着付けやコーディネートなどの接客サービスにも力を入れる。パーティーや結婚式に着用する晴れ着の需要を取り込む狙いで、着物ファンの裾野拡大も目指している。
 京友禅製造卸の京朋(京都市中京区)は、東山区の高台寺近くに「キモノヴィラ京都」を3月に開いた。レンタル料は着物や帯、小物とセットで3万円からと高価格帯に設定し、正絹の友禅染などファッション性の高い商品をそろえた。店舗はイタリア総領事の住居だった築約100年の民家を活用。完全予約制で着物選びや着付けにゆったり時間をかけられるのも特徴だ。
 室木英人総支配人(35)は「レンタル着物人気は日本人にも広がっており、リピーターも多い。素材や柄も本格志向の人気が高まっている」とみる。着物や帯を手がける織物業者とリース契約を結び、レンタル料金の一部を還元する仕組みも導入。「レンタル需要を取り込むことで、職人の仕事を作ることにつなげたい」と話す。
 創業317年の呉服商「外与(とのよ)」(同)は、昨秋から本社内で営業していた高級路線のレンタル店を10倍に広げ、30日にリニューアルオープンさせる。老舗の強みを生かし、利用者のニーズや着用シーンを踏まえてコーディネートを提案。2万5千円以上する訪問着など高品質の着物を用意する。
 同社の外村智志管理部マネージャーは「浴衣や着物を着る若者は増えており、ハレの舞台に欠かせないものになっている」と指摘。「シェア(共有)の文化が広がる中、購買よりもレンタルが主流になりつつある。安価なレンタル着物を卒業したリピーターの要望に応えたい」としている。

最終更新:4/20(木) 8:20

京都新聞