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VWとアウディがEVコンセプト初公開、中国は「EVで世界をリードする市場」

4/20(木) 6:25配信

MONOist

 Volkswagen(VW)とAudi(アウディ)は、「上海モーターショー2017(第17回上海国際自動車工業展覧会)」(プレスデー:4月19~20日、一般公開日:4月21~28日)において、電気自動車(EV)のコンセプトモデルを初公開した。

【アウディ「e-tron Sportback concept」、コンセプトモデルの詳細画像】

 VWは「ティグアン オールスペース」に匹敵する室内空間のSUVを、アウディは「A7」相当のサイズとなるクーペを発表。「インフラ整備や行政の補助を含めて、中国は電気自動車に関して世界をリードする市場」(アウディ セールス&マーケティング担当取締役のディエトマー・フォッゲンライター氏)と見込んでいる。

 アウディは今回披露したEVクーペを2019年から量産する。VWは2020年から複数車種のEVを生産する計画だ。

●VWはSUVで3車種目のEV

 VWが披露したコンセプトモデルの名称は「I.D. CROZZ」。「ゴルフ」と同等サイズの「I.D.」や、マイクロバス「I.D. BUZZ」に続くEVラインアップの一員となる。I.D.は2016年のパリモーターショーで、I.D. BUZZは2017年のデトロイトモーターショーで発表している。VWは2025年までにEVの年間販売台数を100万台に引き上げる計画だ。SUVのI.D. CROZZはその目標に向けて重要な役割を果たすと位置付けている。生産は2020年から開始する。

 I.D. CROZZは四輪駆動で、最大出力は225kWとなる。最高速度は時速180km、走行距離はNEDC(新欧州ドライビングサイクル)で500kmとしている。急速充電を利用すれば30分で80%まで充電できる。

 車両の設計は、I.D.シリーズで共通となるEV専用のモジュール化戦略「MEB」(Modularer Elektrifizierungsbaukasten)に基づいている。MEBでは駆動用バッテリーは車体のフロア下部に配置。前後のアクスルと駆動関連のモジュールは、通常のパワートレインよりも離れて配置するため、長いホイールベースを実現する。これにより、居住空間と荷室を広く確保できる。外形寸法はティグアン オールスペースよりも少し小さく、ルーフラインも低くなるが、室内スペースは同等だ。荷室の容量は515l(リットル)。

 デザインの特徴となるのは、EVであることを示すシグネチャーライトと、自動運転中に他のクルマや歩行者とコミュニケーションするための目のようなヘッドランプだ。I.D. CROZZは完全自動運転に対応しており、完全自動運転モードに切り替えるとステアリングが収納される。VWとしては完全自動運転を2025年に実現する目標だ。

●ヘッドランプを目に見立てるのがデザインの流行?

 アウディが今回披露したEVコンセプト「e-tron Sportback concept」は2車種目となる。2015年のフランクフルトモーターショーにSUVタイプのEV「e-tron quattro concept」を出展し、2018年に量産仕様で生産を開始することを発表した。クーペタイプのe-tron Sportback conceptは、2019年に市場投入される。

 e-tron Sportback conceptは、フロントアクスルに1個、リアアクスルに2個の駆動用モーターを搭載した四輪駆動モデル。最高出力は320kWで、時速0-100kmの加速は4.5秒となる。バッテリー容量は95kWhで、走行距離はNEDCで500kmを超えるとしている。

 フォッゲンライター氏は「中国には既に15万カ所の充電ステーションがあり、2017年末までにさらに10万カ所が増設される。こうした急激な成長に対応して、今後5年以内に中国でe-tronモデル(プラグインハイブリッド車と電気自動車)を5車種発売する」とコメントした。

 e-tron Sportback conceptの外形寸法は全長4900×全幅1980×全高1530mmで乗車定員は4人。VWのMEBと同様に駆動用バッテリーは床下に配置している。これにより車両の重心を下げるとともに、前後アクスルの重量配分を52:48と最適化する。サイドミラーを廃止して、カメラと室内に置いたディスプレイに置き換えたことも特徴となる。サイドミラーをなくすことにより、空気抵抗と風切り音を低減するだけでなく、従来のミラーにあった死角を解消し、斜め前方の視界も改善する。

●共通点はヘッドランプでの「アイコンタクト」

 アウディが披露したコンセプトモデルもVWと同様に、周囲とコミュニケーションするために、目のような動きを演出するLEDヘッドランプを採用している。複数のLED素子とマイクロミラー、複雑なLED制御技術を組み合わせて、さまざまな目の動きやサインを表現する。ドアを開けた時にあいさつしたり、走行中の意図を車外に伝えるための表示を行う。

最終更新:4/20(木) 6:25
MONOist