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キムタク映画「カンヌ選出」のからくり

東スポWeb 4/20(木) 11:09配信

 ただの“にぎやかし”だった!? 元SMAPの木村拓哉(44)主演映画「無限の住人」(29日公開、三池崇史監督)が「第70回カンヌ国際映画祭」(5月17~28日)の「アウト・オブ・コンペティション」部門の出品作に選出されたと話題になっている。当のキムタクは大喜びだが、カンヌ映画祭の関係者によると、そう単純に喜べる話ではなさそうだ。舞台裏を知る関係者は「三池パワーのたまもの」と衝撃の内情を明かす。映画の宣伝にこそなれ、カンヌに行けるからといってキムタクが「演技派俳優」として国際的に評価されたわけではなさそうだ。

 カンヌ映画祭はベネチア、ベルリンに並ぶ世界3大映画祭の一つ。世界中の映画人が、このレッドカーペットを歩くことを目標にしている。複数の部門があるなか「コンペティション」部門の最高峰「パルム・ドール」は、栄誉中の栄誉と言っていい。

「今年の審査委員長は繊細な作品づくりに定評のあるペドロ・アルモドバル監督です。18作品がノミネートされ、日本からは河瀬直美監督の『光』が(出品作に)選出されました」(映画関係者)

「ある視点」部門には黒沢清監督(61)の「散歩する侵略者」が出品されるが、もっぱら話題なのが「無限の住人」が「アウト・オブ・コンペティション」部門の出品作に選ばれたことだ。木村は2004年公開の出演作「2046」(ウォン・カーウァイ監督)がカンヌのコンペ部門に出品され現地を訪れているが、完全な主役として乗り込むのは初めてとなる。

 同映画は木村演じる不死身の侍・万次(まんじ)が、少女の両親のあだ討ちをするという物語。木村は「海外の方がどう受け取ってくださるのかが、とても興味深いですが『一つの作品』として招待していただけることに本当に感謝します」と大喜びしている。

 だが、そもそも「アウト――」部門とはどんなものなのか。カンヌ映画祭の関係者が解説する。

「賞レースとは無関係の、ただのにぎやかしです(笑い)。やはり映画祭は盛り上げなければなりませんので『コンペ』や『ある視点』のようにアート作品ばかりだと観客は疲れてしまう。そこでエンタメ性の高いものが選ばれる傾向にあるんですよ」

 これまでも同部門では「マッドマックス」や「パイレーツ・オブ・カリビアン」などが上映されており「無限――」も、そういう位置づけというわけだ。そして、今回の選出は“三池パワー”によるところが大きいとも。同関係者が選出の舞台裏を明かす。

「映画祭の事務局には何千もの作品が送られてきます。もちろん、みなさん何らかの部門に選ばれて箔をつけたい。この作品もそうでしょうが、何にも引っかからなかった可能性もあった。ただ、三池監督は海外での評価が高く、熱狂的ファンも多い。それにチャンバラ映画なので、だったら『アウト――』でいいんじゃないか、というところで落ち着いたらしい。三池監督の顔を立てた格好ですね」

 選考過程ではさまざまな“忖度”が働く。特にカンヌ映画祭では監督の意向が重視されるという。

「例えば、黒沢監督は昨年もこの映画祭(の出品作選考)に作品を出しているんですが、選考の過程で関係者から『コンペではなく、ある視点ならいいよ』と打診があったという話。ところが監督は『コンペじゃなきゃ行かないぞ』と蹴ってしまったと聞く。今年は同部門で選ばれているので、いろいろ思い直したのかもしれません」(同関係者)

 今回、三池監督に同様の打診があったかは定かではないが、どんな部門であれ、出品が決まったことは木村にとって万々歳。“カンヌ特別招待作品”と銘打てるからだ。SMAPが解散して俳優業が中心となった今、大コケだけは避けられそうだ。

「日本では『カンヌに選出!』というだけで『すごい!』となりますからね。すごいのは『コンペ』と『ある視点』なんですけど、宣伝にはなる。配給会社が現地に日本のメディアを連れて行き、木村さんが『うれしい』と言うのを報じさせることでしょう」(前出の映画関係者)

 出演者のカンヌ入りは未定だが、木村がどんな“ドヤ顔”を見せるのか目が離せない。

最終更新:4/20(木) 11:17

東スポWeb