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ミカン色と注目 「オレンジワイン」流行の意外なきっかけ

日刊ゲンダイDIGITAL 4/20(木) 9:26配信

 赤、白、ロゼ――色が味わいを伝えるワインで、新しいカラーのタイプが注目されている。その名も「オレンジワイン」。ミカン色をしたワインだ。昨年末ごろから、自然派の料理を提供するレストランやビストロで提供されるようになってきた。品ぞろえにこだわるスーパーでも見かけることが増えている。

 流行のきっかけは、グルジア(現ジョージア)とロシアが戦った2008年の南オセチア紛争だ。ワインコラムニストの髙山宗東氏が言う。

「今のオレンジワインはグルジアが発祥といわれています。同地のワインは8000年の歴史があり、遠く離れたエジプトのクレオパトラも好んで飲んだとされる。それで“クレオパトラの涙”なんて呼ばれたりするのですが、ソ連邦を構成していた時代は100%ソ連向けで、ロシア人が好む甘口のワインでした。紛争を機にロシアと決別。国際的な呼び名も、ロシア風のグルジアから英語風のジョージアに変えた。日本も2015年にジョージアと変更しています。このころからグルジア産のオレンジワインは国際市場に出回るようになるわけです」

 むろん甘いワインは世界で売れない。それで辛口に切り替えたが、製法は昔のまま。白ワイン用のブドウでも、赤ワインと同じように皮、種、花梗(かこう)を取り除かずに発酵させた。そのため、オレンジに近い色になるのだという。

「ブドウを丸ごとアンフォラと呼ばれる土器で仕込むのです。この方法だと、クリアでエレガントな白ワインの特徴を持ちながらも、ワイルドに仕上がる。皮にはポリフェノール、花梗にはタンニンがあり、種からは苦みやスパイシーなニュアンスが出るからで、世界中の美食家に評価されるワインになりました」

 料理の流行ともマッチしている。

「今は素材感を生かしたライトな料理が好まれ、たとえば“豚肉の塩焼き”もハーブのソースで食べたりします。そうするとワインは軽めの赤となりますが、重めの白=オレンジワインも面白い。そんな選択を楽しむ人たちが少しずつ増えているのです」

 接待やデートの際にオーダーしてみると、通ぶれるかもしれない。

最終更新:4/20(木) 9:26

日刊ゲンダイDIGITAL