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新潟市、「特区民泊」今夏にも始動 「田園型」PRで存在感発揮

産経新聞 4/20(木) 7:55配信

 国家戦略特区の規制緩和で住宅の空き部屋などに有料で旅行客を泊められる「特区民泊」が、順調にいけば新潟市でも今夏にスタートする。同市は20日に内閣府が東京で開く国家戦略特別区域会議に事業計画案を示すとともに、関連する条例案を6月の市議会に諮り今夏の施行を目指す。市は、農作業の体験など自然や文化に触れる「グリーン・ツーリズム」のプランを食文化など地元の魅力とともにアピールする構えだ。

 特区民泊が政府に認められれば、区域内では旅館業法の適用が除外される。新潟市は2泊3日以上の受け入れといった条件を条例で定め、住宅を民泊施設として年間を通じて営業できるようにする方針。訪日外国人客(インバウンド)を主なターゲットにしているものの日本人も利用できる。

 対象は主に市内の田園地帯で、開発を制限している市街化調整区域。中心市街地の宿泊施設との競合を避ける。市は条例施行後、民泊の営業許可に関する申請の受け付けを始める。

 市ニューフードバレー特区課の担当者は「空き部屋の有効活用で地方暮らしの良さを伝え、移住にもつなげたい」と強調。県農林公社農政部グリーン・ツーリズムセンターの黒津玄彦所長は「民泊をきっかけに農業などを体験する観光客が多くなれば県内の農家に回るお金も増える」と、特区の経済効果に期待する。

 もっとも民泊の事業者は火災への備えや施設の維持管理、営業費の負担に加え、近隣の理解を得る必要もあり、採算をとるのは簡単ではない。事業を手掛ける人を増やすため、主導する市は工夫を迫られる。

 2020年東京五輪・パラリンピックを控え、特区民泊は宿泊施設の不足を解消する切り札に位置づけられ、平成27年12月の東京都大田区を皮切りに大阪府と大阪市、北九州市で既に認められている。政府は住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行で民泊の本格解禁も目指しており、新潟市は全国の市町村で最大となる約2万8600ヘクタール(24年時点)の水田耕地面積を生かして差別化を図り、存在感を高めたい考えだ。

最終更新:4/20(木) 7:55

産経新聞