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<米国務長官>イラン政策転換示唆 核合意「ばかげた取引」

毎日新聞 4/20(木) 10:14配信

 【ワシントン高本耕太】ティラーソン米国務長官は19日、2015年に米国など主要6カ国と核合意を結んだイランに関し「テロ支援の筆頭国であり、国連安保理決議に違反しミサイル開発を繰り返している」と非難し、関係改善に動いたオバマ前政権の対イラン政策を転換する考えを示した。トランプ大統領は昨年の大統領選で、イラン核合意を「ばかげた取引だ」として見直しを公約していた。

 ティラーソン氏は国務省での記者会見で、核合意により「核以外の深刻な脅威が見過ごされてしまっている」と指摘。「対北朝鮮のように『戦略的忍耐』政策の失敗を繰り返してはならない」と強調し、新たな対応を取る考えを示した。ただ、核合意は米国とイランの2国間合意でなく、多国間の枠組みのため見直しは極めて困難。そのため米国は今後、対イラン独自経済制裁強化などを検討するものとみられる。

 ティラーソン氏が読み上げた声明はイランについて、シリアで化学兵器を使用するアサド政権を支援▽イエメンでイスラム教シーア派武装組織「フーシ」に武器や資金を提供▽パレスチナ系テロ集団を訓練しイスラエルへの敵対姿勢を維持--などと例示した。

 また、イランが今年1月下旬に実施した中距離弾道ミサイル発射実験にも触れ、「イランの核への野心は世界の安全保障への脅威だ」と強調した。

 ティラーソン氏は18日、ライアン下院議長に宛てた書簡で「イランは現時点で核合意を順守している」とする一方、トランプ氏が国家安全保障会議(NSC)に核合意の再検討を指示したと明らかにしていた。米議会は政府に対し、イランの合意順守について90日ごとの報告を求めている。

最終更新:4/20(木) 10:22

毎日新聞