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柏崎再稼働、視界開けず=新潟県の検証長期化も―東電

時事通信 4/20(木) 9:00配信

 東京電力ホールディングスにとって大きな利益改善効果が見込まれ、経営再建のカギを握る柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働が、一段と見通せない状況となった。

 新潟県の米山隆一知事は19日、東電の広瀬直己社長との会談後、原発の事故リスクなどに関する県独自の検証期間について「場合によっては延びる可能性がある」と記者団に表明。現在の見通しの「3~4年」から、長期化する可能性を示唆した。東電が同原発の免震重要棟の耐震性に関し、誤った説明を続けていた問題を重視した。

 米山知事は、事故時の避難方法などを県独自の有識者委員会で検証した上で、再稼働の可否を判断する方針。広瀬社長は19日、免震重要棟問題の原因や再発防止策を報告したが、米山知事は「意識改革ができなければ、信頼するには足らない」と強調。免震重要棟に代わる新たな事故対応拠点についても「県で検証する」と明言した。

 東電は、総額21.5兆円に上る福島第1原発事故の対応費用確保に向け、新たな再建計画を月内にも策定する。1基で年500億円程度の利益改善を見込む柏崎の再稼働は、他社との事業再編、統合とともに再建の柱。それだけに、計画自体が「絵に描いた餅」となりかねない状況だ。

 東電は改革推進のため、6月に広瀬社長退任を含む経営陣刷新も予定する。次期社長に就く小早川智明取締役は、「私が直接(地元の)話を聞いて、誠心誠意取り組む」と語るが、信頼回復は容易ではない。 

最終更新:4/20(木) 12:22

時事通信