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日本郵政、巨額減損を検討 17年3月期 傘下の豪物流苦戦で

SankeiBiz 4/21(金) 8:15配信

 日本郵政が、傘下のオーストラリアの物流大手「トール・ホールディングス」の不振に伴い、2017年3月期連結決算で巨額損失の計上を検討していることが20日、分かった。損失額は2000億~3000億円程度に上るとみられ、最終利益は3200億円の予想から大きく目減りする見込みだ。損失を計上すれば、政府が準備を進める日本郵政株の追加売却にも影響が出る。

 来週開催予定の取締役会に諮った上で決定する。業績は大幅に悪化し、最終損益は赤字に転落する可能性がある。

 日本郵政は15年5月に西室泰三前社長の主導で、グループの日本郵便との連携による国際物流の強化などを狙い、トールを約6200億円で買収。昨年末で約3860億円に上る「のれん代」を約20年かけて償却する予定だった。

 しかし、トールは資源価格の下落によって取扱量が減少するなど厳しい経営が続き、1月には経営陣を一新するなど事業の立て直しを図っていたが、買収当初の事業計画を達成できない状況に陥っている。日本郵政の長門正貢社長も「買収のタイミングが悪かったかもしれない。豪州は資源国で、トールは資源安で苦戦している」と“失敗”を認めていた。

 日本郵政のグループ各社は、高コスト体質の日本郵便だけでなく、稼ぎ頭のゆうちょ銀行とかんぽ生命保険も、日銀のマイナス金利政策で厳しい経営環境にある。上場から1年半足らずの日本郵政は、今回の減損処理により事業計画の立て直しが必要となりそうだ。

 日本郵政は20日、トールの業績が計画に達していないとして、損失処理の要否を含め検討中だと発表した。社内には損失計上は不要だとの意見もあり、関係者の間で調整を進めている。

最終更新:4/21(金) 8:15

SankeiBiz