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<国際司法裁判所>ウクライナ紛争の露支援を「証拠不十分」

毎日新聞 4/20(木) 19:48配信

 ◇ロシア「ウクライナ側主張は支持されず」と歓迎の論評発表

 【モスクワ杉尾直哉】ウクライナ紛争を巡り、国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)は19日、ウクライナ政府が求めていた「ロシアによる親露派勢力支援の認定」を「証拠不十分」として退ける決定を出した。これを受け、ロシア外務省は20日、「(ロシアによる)『侵略』や『占領』といったウクライナ側の主張は支持されなかった」と歓迎する論評を発表した。

 一方、ICJはウクライナ側の訴えを一部認め、ロシアが2014年に一方的に自国領に編入したクリミア半島で「先住民族クリミア・タタール人を人種差別している」と認定。ロシア側にクリミア・タタール人の民族組織「メジュリス」の活動制限を停止し、ウクライナ語による教育機会を与えるよう求める仮保全措置を命じた。

 露外務省は20日の論評でこうした命令の内容に触れつつ、「裁判所がクリミアの地位を審理の対象とせず、(ロシア側の主張を支持する)原則的な姿勢を貫いた点が重要だ」と強調した。

 ロシアは「メジュリス」を「反露的団体」として弾圧し、メジュリスの指導者ムスタファ・ジェミレフ前議長のクリミア訪問を阻止するなどしてきた。ウクライナのクリムキン外相は19日、ツイッターで「ロシアは人種差別を即刻停止すべきだ。国際司法裁の命令の実現へ向け、我々は取り組んでいく」と表明した。メジュリスの扱いを巡り、ウクライナとロシアの間で対立が深まる可能性がある。

最終更新:4/20(木) 19:48

毎日新聞