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<福岡3.8億円強奪>白昼の犯行に驚きと不安

毎日新聞 4/20(木) 20:10配信

 オフィスビルや商業施設などが密集する福岡市最大の繁華街、天神地区で20日、銀行から引き出したばかりの現金3億8400万円が男らに奪われた強盗傷害事件。催涙スプレーのようなものを使うなど白昼の大胆で荒っぽい手口に現場近くを行き交う市民から驚きと不安の声が上がった。

【写真】現金が奪われた現場周辺

 現場は、天神地区を東西に貫く明治通りにつながる路地沿いのコインパーキング。事件が起きたのは昼食などで多くのサラリーマンらが路上にあふれる時間帯だが、大通りからは少し見えにくい都市の死角とも言える場所だった。付近は発生直後から立ち入りを禁じる福岡県警の規制線が張られ、市民らが不安そうに捜査員らの様子をうかがっていた。

 現場近くのビルで働く30代の会社員女性によると、駐車場で男性が容疑者とみられる男に対して叫び声を上げていた。その数秒後、男は白いワンボックスカーのトランク部分から乗り込んだ後に、車が発進。入り口をふさぐバーをへし折って駐車場の外に出た後、加速した。女性は「男性はおろおろした様子だったが、その後、車を追いかけて走っていった」と振り返った。

 近くでかき氷の移動販売をしていた男性(39)によると、猛スピードで走る白いワンボックスカーの後ろから、携帯電話を手にした若い男性が「強盗」と叫んで追いかけていた。ワンボックスカーは交差点を曲がり、あっという間に追いかける男性を置いて走り去った。男性は「白昼堂々の事件でびっくりした。早く犯人を捕まえてほしい」と話した。

 ビル駐車場で働く男性(28)もワンボックスカーが現場から市役所方向に走り抜け、丁字路を右折するのを目撃した。「運転席の人は白いマスクをしていて、車の後ろを若い男性が追いかけていた。人が多い場所でこんな事件が起きるとは」と驚いた様子だった。

 近くの店で働く男性(30)によると、車は市役所西側の交差点を左折。「『キキキキー!』とすごい音を立てて目の前で曲がり、異常な飛ばし方だなと気になっていた。まさか強盗事件の逃走車両だとは」と話していた。

 営業のため天神を訪れた男性(48)は「現場の駐車場は安くて便利なので天神に来た時にはよく利用する。こんな事件が起きるなんて」と不安そうな表情。近くの飲食店経営の女性(78)は「店のレジにいたら『キー』という急ブレーキをかけるような音が聞こえて外に出た。こんな真っ昼間から強盗を働くような人間がウロウロしていると考えたら嫌な気分だ。信じられない」と戸惑いを見せた。【志村一也、青木絵美、菅野蘭】

最終更新:4/20(木) 23:51

毎日新聞