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豪事業不振で減損検討=数千億円の恐れ―日本郵政

時事通信 4/20(木) 21:03配信

 日本郵政は20日、2015年に買収したオーストラリアの物流大手トール・ホールディングスの業績が低迷しているため、買収に伴い計上した「のれん代」を含む事業の減損処理を検討していることを明らかにした。金額は未定としているが、17年3月期決算に数千億円規模の損失を計上する可能性がある。政府が計画する株式の追加売却にも影響を与えそうだ。

 日本企業の海外買収をめぐっては、米原発子会社の巨額損失で経営危機に陥った東芝など失敗するケースが目立つ。

 のれん代は買収価格と実際の資産価値の差額に当たる。日本郵政はトールを約6200億円で買収した。しかし、資源価格の下落を背景にした豪州国内の景気低迷の影響などで、トールは日本郵政が期待した業績に届かない状態が続く。

 トールの資産価値は買収時を下回っており、のれん代(16年末時点で3860億円)を減損処理する必要が出てきた。

 日本郵政は5月15日に17年3月期決算を発表する予定で、連結純利益の予想は3200億円。減損処理に踏み切れば、大幅な下方修正を余儀なくされる。

 日本郵政は15年に株式を上場。トール買収を足掛かりに、アジアを中心に物流事業を国際展開する戦略を描いていたが、軌道修正を迫られている。

 今年1月には、トールの会長と社長を交代させて経営陣を刷新。日本郵政の長門正貢社長は「何らかの対策を必ず打つ」と述べ、リストラを通じてトールの立て直しを目指す方針を示していた。 

最終更新:4/21(金) 2:26

時事通信