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天国から地獄…阪神・鳥谷、金本監督超えの快挙その日にサヨナラ失策

サンケイスポーツ 4/20(木) 5:00配信

 (セ・リーグ、中日4x-3阪神、2回戦、1勝1敗、19日、ナゴヤD)こんな結末って、ある…!? 阪神は3-3の九回、鳥谷敬内野手(35)のサヨナラ失策で中日に敗れ、3位に転落した。金本知憲監督(49)を抜き、連続試合出場を歴代単独2位の「1767」に伸ばした日に悪夢のエンディングとなったが、ここからまたやり返してくれ!

 野球の神様は、かくも残酷なものか。同点の九回。二死二、三塁の大ピンチで、もっとも“旬な男”のところへD2位・京田陽太内野手(日大)のゴロが転がった。これで延長戦に突入-。誰もがそう思った矢先、何と三塁・鳥谷がファンブルした。あわてて拾って懸命の一塁送球も、セーフ…。サヨナラ失策。天国から地獄へ、一気に突き落とされた。

 「最後、しっかり捕って投げていれば、アウトだったんで」

 今季2つ目の失策に声を絞った。まさかのシナリオだ。八回にマテオで追いつかれ、九回は松田が先頭の堂上に左翼線二塁打を浴びた。四球と犠打で一死二、三塁。ベンチは高橋にスイッチし、亀沢を遊飛。そして、これで窮地を脱するか、と思われた打球だった。

 確かに京田は50メートル5秒8と足が速い。しかし打球はイージーだった。遊撃でゴールデングラブ賞を4度獲得した名手らしからぬプレーに、久慈内野守備走塁コーチは「本人に聞いて」とポツリ。あれやこれやと説明するようなものではない。そのワンフレーズだけで、十分だった。

 「1日でも長く出たい気持ちはある」

 この日、伸ばした1767試合連続出場の偉業に、鳥谷はそう話した。金本監督を抜き、歴代単独2位に浮上。あとは衣笠祥雄の2215試合だけだ。しかも二回にはジョーダンの直球を叩き、チーム初安打となる投手内野安打。五回先頭でも中前打を放ち、一時逆転劇を演出するなど、2四球を含めて、全4打席出塁というすごみをみせていた。自身の節目&チームの勝利へ、最高の形で進んでいたが…。メモリアルデーを悔しいかな、自らの手で台無しにしてしまった。それでも、前を向くしかない。

 「いいときも悪いときも支えてくれる方がいるので感謝しています」

 昨季は自己ワーストの打率・236、7本塁打、36打点に終わり、連続フルイング出場も667試合で止まった。悔しさ、むなしさ、腹立たしさ…。さまざまな感情が交錯してもグチることなく自分の中でかみ砕き、常にバネにしてきた。初めて三塁で開幕した今季は、ここまでチームトップの打率・352。三塁でも難しいバウンドにうまく合わせるなど慣れが見込めてきた。だからこそ、この試練もまた乗り越えてくれるはずだ。

 連勝は2で止まり、巨人に抜かれて3位後退。就任初の貯金「5」を目前で逃した金本監督は、「こういう試合を勝てるようにしていかないと」と表情を厳しくした。球際への執念、追い込まれた後の姿勢…。今、阪神で最も求められていることだ。それを鳥谷が体現してこそ、猛虎は復活できる。“屈辱のナゴヤ”を必ずや、糧としてくれるはずだ。

最終更新:4/20(木) 5:00

サンケイスポーツ