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「考える力」はどうはかる? 新時代の子どもたちの評価

4/20(木) 12:01配信

ベネッセ 教育情報サイト

2020年には新しい制度のもとでの大学入試がスタートし、その1年後には中学校の新しい学習指導要領が全面実施となります。教育制度や学習内容が大きく変化していくなかで、中学校での子どもたちの評価はどう変わっていくのでしょうか。今後の教育改革をふまえた評価の変化について、ベネッセ教育研究所副所長の小泉和義がお話しいたします。

Q.今度の大学入試改革や次期学習指導要領は、今の中学生にとって学校での評価に影響がありますか?

A.今後は「見えにくい力」も評価する方向に進んでいきます。

中学校では、これまで知識や技能など「見える力」を中心に評価してきました。しかし、新しい学習指導要領改訂では、「見えにくい力」にも重点を置いて評価していくことになります。今の中学生は2021年にはすでに中学校を卒業しているので、関係ないと思われるかもしれません。しかし、「見えにくい力」の育成を重視し、その力をしっかり評価していこうとする動きはすでに始まっており、今の中学生にも、十分関係することなのです。
「見えにくい力」にはさまざまなものがありますが、文部科学省が重視しているのは思考力・判断力・表現力といった「考える力」です。自分で考える力がこれからの時代に必要であり、社会で生きていく力になると捉えており、この力をつけるための教育を小学校から大学まで一貫して行っていくというのが今度の教育改革の核となる考えです。

Q.目に見えない力を評価するのは難しそうですが…。

A.子どものアウトプットを客観的に評価するしくみが必要です。

「考える力」のように、見えにくい力を客観的に評価することは中学校にとって大きな課題です。人が今、何をどのように考えているのか、頭の中をのぞくことはできないので、考えた結果としてのアウトプットを評価することになります。ただ、本当に子どもが考えたのかどうかまで判断するのは難しく、仮に丸暗記したものを書いたり発表したりしたとしてもオリジナルの考えなのかどうか見分けがつかないかもしれません。

実は、現行の学習指導要領でも中学校の成績を「関心・意欲・態度」「知識・理解」「技能」「思考・判断・表現」の4つの観点で評価しており、この中の「思考・判断・表現」が「考える力」の項目にあたります。この項目はペーパーテストでははかりづらく、どうしても主観的な評価になってしまいがちです。
そのため、学校現場では「考える力」を評価する方向に進みながらも、「考える力」を共通言語で語れる尺度をどのように作り、客観的に評価することができるのか、今も試行錯誤を続けています。

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