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甲乙オートテックの労働者が死亡…「資本の貪欲が労働者を殺した」

4/20(木) 15:09配信

ハンギョレ新聞

労組「職場閉鎖9カ月、会社が労働者を死に追いやった」

 「ありがとう、そして申し訳ない。こんなことしかできなくて…。生きようと努力しました」

 現代自動車納品業者である甲乙(カブル)オートテックの労働者キム・チョンジュン氏(45)は17日、自身のSNSに「最期」を予告する文を残した。キム氏は18日午後2時30分頃、忠清南道牙山(アサン)の自宅で遺体で発見された。この短い文が遺書の代わりになった。キム氏と同じラインで働いていた同僚労働者は「彼の遺影を眺めて痛恨の極みだ。結局、会社が彼を死に追いやった」として涙まじりに話した。

 イ・ジェホン全国民主労働組合総連盟甲乙オートテック支会長は19日、牙山市の会社正門前で記者会見を行い「キム氏は善良で物静かな人だった。甲乙資本が同志を殺した」として声を震わせた。「昨年12月から組合員たちは切羽詰まっていた。職場閉鎖が続いているため、多くの組合員が経済的・精神的に参っていた。同志を守るために賃金凍結まで受け入れ、事態を解決しようとしたが会社はついに職場閉鎖を解かなかった」。怒りに震える彼の目は真っ赤だった。労組は会社の労組破壊行為の中断を主張して、昨年7月8日ストライキに突入し、会社はその18日後に職場閉鎖を始めた。21日には職場閉鎖9カ月目を迎える、

 民主労総などはこの日の記者会見に参加して「職場閉鎖の268日間、生計に関する圧迫と苦痛の中で人生の重さに耐えられなかったキム氏の死は自殺ではない。貪欲な甲乙資本と、この事態を傍観した国家権力による他殺」だと声を高めた。

 2月に労使間交渉が再開されたが、労組の「雇用保障約束」要求を会社が拒否し、交渉は難航していたという。イ・ジェホン支会長は「労組の譲歩と決断でかろうじて交渉を再開したが、会社は労組の争議放棄と雇用保障約束不可を云々して、2カ月以上の時間がかかっている。この間に組合員と家族1000人あまりの生計は崖っぷちに追い詰められた」と吐露した。

 遅い捜査で事態を長期化した検察、警察、労働部に対する批判も出ている。キム・ギョンジャ民主労総副委員長は「甲乙オートテックは、攻撃的職場閉鎖、代替労働・代替生産、交渉怠り、未払賃金など会社は犯罪の百貨店だ。私たちはこの間、何度も警察・検察・労働部に対し事態の長期化にともなう不祥事の発生を警告してきた。だが、不公正捜査とぐずついた捜査が続いて、このような事態に至った」と批判した。警察はこの日、国立科学捜査研究院の解剖検査結果に基づきキム氏が自ら命を絶ったと判断した。

 これに対して甲乙オートテックのチョン・ミンス労務理事は「20年間、同じ釜の飯を食べた職員の突然の死を残念に思い、深く哀悼する。労組は死亡原因を労使問題のためと規定しようとしているが、それは事実ではない。にもかかわらず労組が死亡原因に対する事実関係を今後も糊塗し続けるならば、会社も適切な対応方法を講じる予定だ」と話した。

チェ・イェリン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:4/20(木) 15:09
ハンギョレ新聞