ここから本文です

多忙な先生に助っ人 県教委、部活指導の負担軽減  

北日本新聞 4/20(木) 0:34配信

 働き方改革の行方が注目される中、教員の長時間労働が課題となっている。県教職員組合が教員1800人余りから回答を得た調査で、時間外労働の過労死ラインとされる「月80時間以上」になると答えたのは4人に1人に上り、特に部活動指導に追われる中学校では半数を超えた。教員の負担減を目指す国は、4月から外部の部活動指導者を学校職員として認める仕組みを設け、県内では遅くとも来年度には導入される見込みだ。

 「部活の指導はボランティアのようなもの」。県西部の中学校で運動部の顧問を務める30代の男性教員はため息をつく。朝は午前7時半までに登校する。夕方に部活動を終えてから翌日の授業の準備に取り掛かり、連日午後10時ごろまで仕事をしている。校区ではスポーツが盛んで、保護者も熱心だ。気軽に休養日を設けられず、自身の子どもと触れ合う機会はほとんどない。「家庭を犠牲にして成り立っている」と打ち明ける。

 県教組が2016年度に行った調査でも、このようなケースが特別ではないことが分かる。県内の小中学校と特別支援学校で教える組合員約2980人の勤務実態を調べ、1831人から回答を得た。昨年10月のある1週間を抽出し、1カ月分(4週間)に換算してデータをまとめた。

 1カ月当たりの時間外労働は、小学校で約56時間40分、中学校で約87時間、特別支援学校で約39時間50分。「80時間以上」と答えた教員は全体の25%に達した。80時間以上と回答した教員の割合を校種別に見ると、小学校は19%、中学校が53%、特別支援学校が約5%だった。とりわけ中学校教員の負担の大きさが際立ち、「100時間超」と答えた教員は35%に上る。

 中学校の時間外労働の仕事内容は「部活動・課外活動」が最も多かった。県教組が実施した別のアンケートでは、部活動にやりがいを感じる教員がいる一方、経験のない競技の顧問を務めることや、家族との時間を取れないことなどをストレスに感じている教員が多いことも分かった。

 教員の長時間労働は全国的な問題で、文部科学省などは今年1月、部活動に適切な休養日を設けるよう都道府県教委に通知。県内でも休養日を設けていない学校は、昨年5月の時点で中学校が6校、高校が10校あった。

 さらに国は4月から「部活動指導員」を制度化し、学校教育法に基づき学校職員として位置付けるようにした。現在も外部の人材を部活の指導者としている学校もあるが、法令上の立場が明確ではなかった。今後は指導員が中学や高校の部活の顧問を務め、大会などへ引率することもできる。

 県教委はすでに、「スポーツエキスパート」と呼ぶ外部の人材に、土日の部活を指導してもらう独自事業を展開しており、17年度は中学校で450人、高校で170人が登録を予定する。県教委は本年度にワーキンググループをつくり、このエキスパートが国の定める部活動指導員に当たるかどうかや、指導員制度の活用について検討を始める。県教委は「国の方針を踏まえ、教員の負担軽減につなげたい」(保健体育課)としている。

北日本新聞社

最終更新:4/20(木) 0:34

北日本新聞