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NY市場サマリー(20日)

ロイター 4/21(金) 6:55配信

[20日 ロイター] - <為替> ユーロが対ドルで上昇した。23日のフランス大統領選の第1回投票を前に、これまでユーロ売りに回っていた投資家に買い戻す動きが出た。

アナリストによると、2週間後の仏大統領選の第2回投票で中道・右派のマクロン前経済相が極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首を大差で破るとの世論調査結果が材料視された。

シンク・マーケッツのチーフ市場アナリスト、ナイーム・アスラム氏は、市場はマクロン氏がフランスを悲惨な状況から抜け出させる能力があるとの見方に傾いていると指摘した。

ユーロ/ドル<EUR=>は3週間ぶり高値水準の1.0777ドルをつける場面もあった。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は一時は3週間超ぶりの安値水準である99.374まで下げる場面もあった。ただ、この日発表の米新規失業保険申請件数やフィラデルフィア地区連銀の4月の業況指数が緩やかな米経済成長が続いていることを示していると受け止められたため、買い戻された。

ドル指数はここ数週間、トランプ米大統領が打ち出した減税や財政政策などの実現性に関する懸念や、市場予想を下回る経済指標などを背景に下落傾向にある。

今週は、英国のメイ首相が総選挙を6月に前倒しする意向を示したこともドルを圧迫している。

一方、豪ドル<AUD=>やニュージーランドドル<NZD=>といったコモディティー通貨は対ドルで持ち直す動きが見られた。

<債券> 国債利回りが上昇(価格は下落)。リスク選好度の高まりから株価が上昇したことや、23日に行われる仏大統領選挙の第1回投票に注目が集まっていることが背景。

今週は主だった米経済指標の発表がないため、市場の関心は仏大統領選のほか、北朝鮮情勢、トランプ米政権の税制・財政改革の実施時期を巡る新たな動きなどに向けられている。

10年債<US10YT=RR>利回りはオーバーナイトの取引でテクニカルな抵抗線となる2.19%を試したが、この日の取引でこの水準近辺に長くとどまることはなかった。ジェフェリーズのエコノミスト、トーマス・シモンズ氏は「2.19%という水準は選挙後の売りの約半分に当たる。このために非常に強い抵抗線となっている」としている。

この日はまた、株価上昇を受け安全資産とされる国債の需要が低下したことも利回り上昇の要因となった。

軟調な経済指標を反映し米連邦準備理事会(FRB)が年内はあと2回利上げを実施するとの観測が後退したことを受け、国債価格はここ数週間ほど上昇傾向にあった。

ダラス地区連銀のカプラン総裁はこの日、今年あと2回の利上げは「依然として良い基本シナリオ」だが、FRBは景気動向を見極めながら柔軟に対応する余地があるとの考えを示している。

米財務省がこの日に実施した5年物インフレ連動債入札は堅調な需要を集めた。来週は総額880億ドルの2年債、5年債、7年債入札が実施される。

<株式> 主要指数がそろって上昇し、ナスダック総合は過去最高値を更新した。クレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメックス)<AXP.N>などの堅調な四半期決算が好感された。

アメックスは利益が市場予想ほど落ち込まなかったことで5.9%上昇。純利益が予想を超えた鉄道輸送のCSX<CSX.O>は、5.6%上がった。

レーデンバーグ・タールマン・アセット・マネジメントのフィル・ブランカート最高経営責任者(CEO)は「値上がりするにはきっかけが必要だ。株価を押し上げるのはもっともだとわたしが考える唯一の材料は企業業績であり、今のところ順調に推移している」と指摘。この日は多くの投資資金が押し目買いの機会をうかがっていた面もあったとしている。

最近の米国株は、トランプ政権の政策実行力に対する疑念や北朝鮮情勢の緊迫化、フランス大統領選を巡る不透明感などを背景に下げ歩調となっていた。

トムソン・ロイターのデータによると、20日午後までに四半期決算発表を終えたS&P500種構成銘柄82社のうち、約75%が市場予想を超えた。この比率は過去4四半期平均の71%を上回っている。

現時点で予想されているS&P500種企業の第1・四半期の増益率は11.1%と2011年以降最も高い。

業績関連では、たばこのフィリップ・モリス・インターナショナル<PM.N>は利益見通しが市場予想に届かなかったため、3.5%下がった。

<金先物> ほぼ横ばい。外国為替市場や欧米株式市場の値動きを眺めて売り買いが交錯した。

未明からドル安・ユーロ高が進行。ドル建てで取引される金は割安感から が買い入りやすかったほか、チャート絡みの買いも見られた。ただ、投資家のリスク選好 意欲が回復して欧米株が全面高となる中、安全資産とされる金の需要が後退したため、相 場には売り圧力がかかった。

20日は日米財務相会談や20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開か れるほか、23日にはフランス大統領選の第1回投票が予定されているため、様子見ムー ドも強かった。

<米原油先物> 米国内のシェールオイル増産に対する警戒感と石油輸出国機構(OPEC)加盟・非 加盟国による協調減産延長への期待が交錯してもみ合いとなった後、4日続落した。

前日に4%近く下落した反動で、早朝にかけては買い戻しがやや優勢だったものの、最新の米エネルギー情報局(EIA)週報で示された原油在庫の取り崩し幅が市場予 想に比べて小さかったことや、ガソリン在庫が予想外の積み増しとなったことが響き、朝 方には50ドル台後半から同半ば付近に軟化した。

一方、OPEC主導の協調減産合意をめぐっては、この日新たにサウジのファリハ・エ ネルギー産業鉱物資源相が期限の延長に向けたコンセンサスが産油国間で広がっていると の認識を示したほか、クウェートのマールゾウク石油相も非加盟国のロシアが暫定的に延 長に合意していると発言したため、50ドル台前半では下げ渋る展開となった。

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最終更新:4/21(金) 6:55

ロイター