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ソニー「α9」、日本で5月26日発売。約50万円

Impress Watch 4/21(金) 13:06配信

ソニーは4月21日、海外で先行発表していた「α9」(ILCE-9)を日本で5月26日に発売すると発表した。価格はオープン。店頭予想価格は税別50万円前後の見込み。4月27日10時から予約を開始するとしている。

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追記:その後のソニーα9関連記事(最終更新:4月22日)開発背景などの記者説明:ソニー「α9」が目指したもの、狙うもの(4月21日16時公開)実機タッチ&トライ速報:触ってきました「ソニーα9」(4月21日21時公開)

35mmフルサイズ相当・有効2,420万画素の積層型CMOSセンサー「Exmor RS」を採用するミラーレスカメラ。AE/AF追従で最高20コマ/秒の連写を可能とするスピード性能が特徴。同時にEマウント初の超望遠ズームレンズ「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」も発表していることから、一眼レフ優勢といわれるスポーツ撮影などへの強い意識が感じられる。

α7 IIシリーズから搭載されているセンサーシフト式の5軸手ブレ補正を搭載。最大補正効果はシャッタースピード5段分としている。また、画像処理エンジンBIONZ Xも従来比約1.8倍に高速化している。4K動画記録は画素加算のない全画素読み出しで、6K相当の情報量から4K映像を出力する。連続記録は約29分。感度はISO100~51200(拡張ISO50~204800)。

ボディは「防塵防滴に配慮した設計」としている。外装素材にはマグネシウム合金を使用。レンズマウントの固定ネジを6点に増やすなど、マウント部の剛性も高めたという。

■積層型CMOSで実現した高速性能

積層型CMOSセンサーは、画素部分と回路部分を積層化し、回路部の拡張とメモリーの内蔵により読み出し速度の高速化を実現したもの。これまでポケットカメラの「RX100 V」などに1型の積層型CMOSが採用されており、高速読み出しを活かして動体歪みを抑えた電子シャッター機能を「アンチディストーションシャッター」としてソニーは訴求してきた。α9もそのアンチディストーションシャッターを利用可能で、撮影シーンによっては無音・無振動での撮影もメリットとなるだろう。

電子シャッター利用の利点として、クイックリターンミラーやメカシャッターで1コマごとに光を遮られるデジタル一眼レフカメラに比べ、AE/AFの演算などをより高頻度に行え、高速性能で有利となる。また、レリーズ後にファインダー像が一瞬見えなくなるブラックアウトも起こらず、動体を追いながらの撮影もしやすい。

α9は電子シャッターで最高1/32,000秒まで設定可能。メカニカルシャッターの最高速は1/8,000秒。ストロボ同調は1/250秒で、側面にシンクロターミナルも備わっている。

■アンチディストーションシャッターのメリット

近年のミラーレスカメラは、一眼レフカメラが依然有利といわれる動体追尾撮影に関する追い上げが目覚ましい。中でも、高速処理でブラックアウト時間を短縮するアプローチが多く取られ、ファインダー像消失時間の短縮による撮影性の向上や、AE/AF演算時間を長く取ってより高速・高精度なAF追従を目指している。さらにソニーはα9で、ミラーレスカメラで現在唯一の採用例である積層型CMOSの特徴を活かし、電子シャッター利用を前提として物理的にブラックアウトを廃した。

一般に電子シャッターを使うと、メカシャッターでの撮影に比べてCMOSセンサーならではの「ローリングシャッター歪み」が懸念される。しかしソニーは積層型CMOSの高速読み出しを利用して、CMOSセンサーの「画面内を順次露光する」という仕組みで生じる歪み(高速で動く物体で顕著になる)を実用上問題を感じないレベルに抑えることで、メカシャッターを置き換えるような使い方を打ち出した。

メカシャッターを使わないことで物理的に光を受け続け、ブラックアウトの起きないファインダーで高速連写時の撮影者を助ける仕組みを、ソニーでは「『光を捉え続ける』革新的なシステム」と表現している。

メカシャッターなしで歪みのない画像や動画を撮影するには、全画素を同時露光する「グローバルシャッター」が望まれるが、まだ業務用の一部のムービーカメラに採用例があるのみで、民生用スチルカメラには搭載例がない。かつて主流だったCCDセンサーは全画素同時露光のためローリングシャッター歪みは起きなかったが、読み出し速度や消費電力の観点から有利なCMOSが普及。CMOSセンサーと高速読み出しを組み合わせることは、理想型たるグローバルシャッターに迫るアプローチのひとつと言える。

■AF機能はフルサイズ初の「4Dフォーカス」に

同社APS-Cミラーレスで訴求しているAF機能「4Dフォーカス」を、同じくフルサイズ機のα99 IIに続き冠した。693点の像面位相差AF、最大60回/秒のAE/AF演算を特徴としている。

瞳AFの向上、EV-3の低輝度測距対応、Aマウントレンズ使用時の像面位相差AF追従(最高10コマ/秒連写)なども含む。

カメラの縦横に連動してフォーカスエリアを使い分けるかどうかも設定できる。

■大容量バッテリー採用

ソニーのミラーレスカメラは、ローエンドからハイエンドまで長らく「NP-FW50」だけを利用してきた。いよいよα9用に新規開発された「NP-FZ100」は、従来比約2.2倍の容量で、撮影可能枚数はファインダー使用時約480枚、液晶モニター使用時約650枚。引き続きカメラ本体内でのUSB充電に対応している。

別売の縦位置グリップ「VG-C3EM」(税別3万5,000円)にはバッテリー2個を装着可能。マルチバッテリーアダプターキット「NPA-MQZ1K」(税別4万2,000円)には最大4個を収納できるという。

■デュアルSDスロット、約369万ドットEVF、144万ドットモニター

UHS-II対応スロットと、SD(UHS-I)/メモリースティックデュオ対応スロットの2つを装備。同時記録、RAW/JPEG振り分け、メディア間コピーを可能とした。

有機EL・約369万ドットのQuad-VGA OLED Tru-Finderを搭載。両面非球面レンズを含む4枚構成の接眼レンズを採用している。ZEISS T*コーティングも施されている。フレームレートは電池持ち重視の60fpsと、撮影性を重視した120fpsを選択可能とした。

背面モニターはチルト式タッチパネルになった。パネルは3型144万ドット。

■Wi-Fi/NFC/Bluetooth搭載。有線LAN端子も内蔵

Wi-Fi/NFC/Bluetooth機能を内蔵。スマートフォン連携機能を使える。

また、安定した通信環境で大容量データを転送できるよう、有線LAN端子を装備。最高約100Mbps(Ethernet 100BASE-TX)に対応している。

■操作性・サイズ感

外観は全体的にα7 IIシリーズを継承しつつ、背面のジョイスティック、AF-ONボタンなどを新設。ドライブモードダイヤル、AFモードダイヤルは上面に移設された。

外形寸法は約126.9×95.6×63mm、重量は約673g(バッテリー、メディア込み)、約588g(本体のみ)。現行モデルのα7R IIは約126.9×95.7×60.3mm・約625gで、幅と高さはほぼ変わらない。

グリップを縦方向に拡張する「グリップエクステンションGP-X1EM」(税別1万2,800円)を用意。α7 IIシリーズでも使えるという。

デジカメ Watch,本誌:鈴木誠

最終更新:4/26(水) 18:52

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