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サービス精神旺盛な渡辺徹さんの思いやり 「俺のことを悪く書くのはいいけれど女房のことは勘弁して」/芸能ショナイ業務話

サンケイスポーツ 4/21(金) 15:00配信

 杉村春子さん、加藤武さんらが所属した劇団・俳優座の創立80周年祝賀会を取材したときのこと。同劇団の代表を務める江守徹さん、角野卓造さんらと取材に応じた渡辺徹さんは「オレ自身は50周年のときから10年刻みで(式典に)参加しているけど、そのたびに『あいつは文学座なんだ』と。もう少し(皆さんが)慣れてもらいたい」とあいさつし、報道陣を笑わせた。

 記者にとって、渡辺さんと文学座のつながりを間近に感じたのは2012年。渡辺さんが、持病の糖尿病と過労による体調不良で6時間に及ぶ心臓のカテーテル手術を受け、復帰会見を同劇団で開いたことだった。

 入院前より11キロ痩せた渡辺さんが、夫人で女優の榊原郁恵さんの看病に「ありがたい」としみじみと語っていた姿が忘れられない。15年5月17日に実母の美江子さんが他界。翌6月2日に舞台の製作発表に出席した渡辺さんは、直前に女性誌で報じられた榊原さんとの離婚危機を尋ねる記者たちに「ないですよ!」と否定。「この企画を一番喜んでくれているのも、芝居を応援してくれているのも女房。これをちゃんとやらないと、愛が崩れる恐れがあるので一生懸命頑張りたい」と舞台のテーマだった愛にからめ、夫婦円満をサラリと教えてくれた。

 中でも印象的だったのが「俺のことを悪く書くのはいいけれど、女房のことは勘弁してほしい」と榊原さんを思いやっていたこと。渡辺さんの人柄を垣間見た。

 祝賀会の取材では、角野さんが現在の自分があるのは「他人の力のおかげ」と口にすると、渡辺さんは「近藤春菜さんの力も」と、角野さんのものまねで知られる近藤さんの名前を絶妙なタイミングであげる場面も。これには角野さんも「近藤春菜じゃねぇよ」と気前よく、ものまね返しで報道陣を沸かせた。

 司会を務めた祝賀会では、開式直前のあいさつで約600人の招待客の前に「かつてはトップアイドルでしたが、年もあり、ここから老眼鏡をつけさせてもらいます」と会場を和ませた渡辺さん。渡辺さんの一言一句に優しい人柄がにじむ祝賀会でした。(くのいち)

最終更新:4/21(金) 15:00

サンケイスポーツ