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鳥取県中部地震 半年 梨「王秋」復興 象徴に 早期成園化後押し ジョイント栽培拡大 県やJA鳥取中央

4/21(金) 7:00配信

日本農業新聞

 鳥取県中部地震の発生から、21日で半年。県は落果被害が多かった梨「王秋」を復興の象徴にしようと、2017年度から3年間で集中的に増産を後押しする。早期の成園化を目指し、ジョイント栽培に取り組む農家に、苗木の購入や大苗の育成委託にかかる費用の3分2をそれぞれ助成。晩生の「王秋」を経営の新たな柱とし、他品種とのリレー出荷で収益増を目指してもらう。

 2016年10月21日に起きた地震で、同県では梨が落果する被害を受けた。収穫間近だった品種「王秋」の被害が特に大きく、県内外で落ちた梨を買って応援する動きが広まった。県は「転んでもただでは起きない精神で、頂いた応援を振興に生かす」(生産振興課)として、「王秋」を特別対策品種に指定。手厚い支援策を講じる。

 具体策の一つが、ジョイント栽培による植栽の支援だ。木と木の主枝を真っすぐ連結させる仕立て法で、成園化が早いのが特徴。主産地のJA鳥取中央管内では、農家がジョイント栽培をする場合、購入した苗木をJAに預け、大苗の育成を委託する。県は苗木の購入費と大苗委託費を3分2ずつ助成。果樹棚や網掛け施設、土壌改良機械、かん水施設などの整備費の補助率も高くした。

 琴浦町の約80アールで梨を育てる川崎康晴さん(47)は、事業を活用し「王秋」の栽培を始める。「高収量・高単価を見込めるし、晩生だから他品種とリレー出荷できる」と期待。ジョイント栽培については「省力化が一番の魅力。木を密植させる分、初期投資がかかるので、支援は助かる」と喜ぶ。

 JAは20アールの遊休農地にジョイント栽培のモデル園を設置する予定。18年秋の定植に向け、今秋から大苗の育成を始める。琴浦営農センターの佐々木邦雄課長は「地震は産地にとっては痛手だが、ピンチをチャンスに変える気概で後継者育成につなげる」と意気込む。

日本農業新聞

最終更新:4/21(金) 7:00
日本農業新聞

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