ここから本文です

ミレニアルが家を買わない2つの理由 ー 英米の若者とは大きなギャップ

4/21(金) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「日本のミレニアル世代が抱く“マイホーム“を手にしたいと思う意欲は、アメリカやイギリス、中国やインドの若者たちに比べはるかに弱い」 ー 。不動産の総合サービスをグローバルに提供するCBREが行った意識調査の結果だ。国内の20代や30代の住宅に対する購買意欲を削ぐものとは何か? CBREジャパンのリサーチ部門に聞いた。

CBREが世界12カ国で22~29歳の1万3000人を対象に実施した調査によると、「親元から離れて住むとしたら? 」との質問に対して、「すぐ/将来的に住宅を購入する」と答えた日本のミレニアルは34%で、アメリカの71%やイギリスの73%に比べて割合は少なかった。中国の同世代では80%以上で、インドは72%。「分からない」と答えた割合は、日本が28%で最も多く、英米では15%以下だった。

欧州、北米、日本の経済は低成長時代に突入し、ミレニアル世代の消費動向は大きく変化している。同様の変化が起こるなか、住宅に対する意識が日本と欧米で大きく異なるのは、国内の若者世代が経験した過去20年の経済変化と、その変化がもたらした新たなライフスタイル・価値が理由としてあげられる。

生まれた瞬間にバブル崩壊

日本のミレニアル世代は、「生まれた瞬間にバブル経済が崩壊していて、就職しようと思っていたらリーマンショックが起きた。資産を買ったらその価値が上がるという感覚が希薄なのでは」と話すのは、CBRE(ジャパン)リサーチ・エグゼクティブディレクターの大久保寛氏。「調査の結果を見ると、日本人に一番多いのは『分からない』の答え。先々の不透明感がこの回答につながっているのではないか」と大久保氏は、BUSINESS INSIDER JAPANとのインタビューで語った。

調査では、「親元から離れるとしたら? 」という質問に対して、「分からない」と答えた日本のミレニアルは4割以上で、やはりイギリスやアメリカ、中国、インドに比べて一番多い。一方、アメリカ人回答者の6割近くは「2年以内」と答えているが、日本はわずか2割弱だ。

同じくCBRE(ジャパン)リサーチ部門でアソシエイトディレクターの貝畑奈央子氏は、日本の終身雇用制度が崩壊し、生涯賃金の予想が困難になる中、より保守的な購買心理が働いていると説明する。

「昔は(不動産を購入すれば)資産価値が上がる、プラス終身雇用で給料も増えていくという未来がある程度見えていたので、住宅を買おうという気持ちが生まれやすかった。ただ、今は資産価値が上がる状況もイメージしづらく、未来に対する不安の方が大きくなっているのではないか」と指摘。

「(住宅の購入といった)大きな消費は、結婚や出産といったライフステージが変わるタイミングでないと、発生しづらい状況が今後も続くのではないか。ただ、消費そのものはなくならない。物を買うよりもサービスに費やす割合は増えていくだろうが、ミレニアル含め独身の人や子どもを持たない人たちがどのようなライフスタイルを送るかによって、消費行動も変わってくるだろう」と語った。

1/2ページ

Yahoo!ニュースからのお知らせ