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政治家と愛人。仕事ができれば問題ない?

ホウドウキョク 4/21(金) 16:24配信

女性問題で政務官を辞任した自民・中川俊直衆院議員が、21日、党本部に離党届を提出した。

天皇陛下の前に「正妻ではない女性」を同伴

まずは昔話から。昔といっても昭和の時代くらいまでだが。

政治家の女性問題は政治生命を左右するほど大きな問題ではなかった。1955年の保守合同実現に手腕をふるった三木武吉(ぶきち)という大物政治家がいたが、複数の妾(愛人)がいたことを自他ともに認めていた。

ただ認めたいきさつと妾の数について諸説あるようで、選挙演説中、ライバル候補から「4人の妾がいる」と攻撃され「5人だ」と反撃したとの説や、聴衆から「6人の妾はどうした」と野次られて「正確には7人いる」と切り返したとの説もあるが、それが選挙に響いたとは聞かない。むしろ潔さが共感を持たれたようだ。

また、筆者が耳にしたことのある話としては、重要閣僚を歴任した自民党のある大物政治家(故人)の警護官は、大臣の帰宅前、きょうはどちらにお帰りになりますか」と毎日確かめたそうだ。「どちら」というのはお察しの通り「正妻」がいる自宅か、「正妻ではない女性」が待つ家かという意味だ。この大臣は、園遊会だったか何か忘れたが、天皇陛下の前に「正妻ではない女性」を同伴した豪の者だ。

また総理大臣当時でも愛人の存在が知れ渡っていた超大物もいる。


しかし、政治家の女性問題に対する世間の目が一気に厳しくなったのは、おそらく平成になって2人目の総理大臣の「3本指」事件からだろう。宇野元首相は参院選前に週刊誌に愛人の手記が載り、選挙応援に行けなくなってしまった。自民党は参院選で惨敗し、ご本人は総理大臣を辞任したのはご存知の通りだ。

このほかにも愛人とベッドを共にする写真が週刊誌に載って官房長官を辞めた人、同様に愛人とのベッド写真で評判を落とし、選挙まで落ちてしまった自民党副総裁もいた。

「仕事ができれば…」は通用しない

ただ、このころまでは、週刊誌ネタにされたのはみな大物政治家だった。それに引き換え、近ごろ餌食になっているのは、当選2回の、あえて言わせていただければ、ペーペーだ。昔なら選挙の時にライバル陣営から怪文書か何かで攻撃されたとしても、全国ニュースになるようなことはなかったレベルの議員たちだ。

世間の国会議員に対する見方が変化しているのだろう。今考えると、昔は、女性から見ると多少人倫にもとる人物であっても、国政でしっかり仕事をしている人なら大目に見る風潮があったのかもしれない。

しかし、「仕事ができれば…」は今は通用しない理屈になった。

大目に見ようにも、選良としての立場に見合った仕事をしているように思えないからとか、そもそも選挙の時の風向きに左右される人気商売、言ってみれば若手芸能人と同レベルになったからなのかとすら思う。そして、世の中が政治家に対してカネだけでなくすべての面でクリーンさを求めるようになっている風潮の変化に鈍感だったとしたら、それだけで政治家失格だと思う。

最終更新:4/21(金) 16:24

ホウドウキョク