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“1000円たばこ”はなぜ売れた?ヒット商品を生む逆転の発想

ニュースイッチ 4/21(金) 17:59配信

欲望をボディトークの観察でつかむ

 逆転の発想による成功事例が商品やサービスには数多くある。

 ヨドバシカメラが店内の商品の前に掲げられたバーコードにスマホをかざすだけで、他のネット通販などと価格比較ができるサービスを始めた。

 それにより値引き交渉も増えるが、実際に店舗では接客が弾み、店で購入を決める客が増えているとのこと。

 安値競争でネット通販に押され気味の店舗販売が、あえて比較を促すことで販売の機会を増やすという逆転の発想である。

 たばこの値上がりで客足が遠のく中、あえて新技術やこだわりを詰め込み、高級たばこを販売、ピースブランドに愛着を持つ40―50代の愛煙家の心を掴み、1000円たばこの売れ行きが予想を大幅に上回るヒットになった。

 『逆転の発想』というタイトルの本は、ロケット開発の父と呼ばれた故・糸川英夫氏が1974年に出版したものであるが、今日、読んでもきわめて新鮮で刺激的である。この中で新世代の商品開発というテーマは大変参考になる。

 どんな時代にあっても、新商品の開発は企業の生命線であると、新商品開発のチェック・ポイントを記している。

 特に、「マスクド・ニード」(潜在需要)の発見、「どうやって社会のニードをつかむか」ということがやはり第一の基本になると述べている。

 発見方法の一例としては、“非言語系の表現に注目せよ”ということ。いわゆるボディトークを観察する方法である。

 異常な行動をしている人がいたら、みな何か欲望をもっているわけだから、その欲望をボディトークの観察でつかむことである。

 先日の経済紙に衰退の危機にある農業の救世主とみられている企業参入と植物工場の記事が掲載されていた。

 赤字の例が少なくなく、撤退することも多いが、そうしたなかでも利益を出して成長していく企業の成功のカギは、逆算の発想にあると記している。

 成功企業は店頭でいくらで売れるかを考え、投資額や栽培の青写真を描いていると述べている。消費者の需要をつかんで生産するマーケティングの発想である。

 いろんな壁や多くの問題にぶち当たった時、逆転の発想が課題解決のヒントになり道が拓けることが多いのである。

上野延城(日本経営士会)

最終更新:4/21(金) 17:59

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