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超絶技巧に感嘆 日展富山展で作品解説会

4/21(金) 20:54配信

北日本新聞

 県民会館で開催中の「改組新第3回日展富山展」で21日、洋画と書の2部門で解説会が開かれ、平日ながら大勢の人でにぎわった。洋画部門では、水面の揺らぎや目に見えない風までも描き出した超絶技巧の写実画が関心を集め、ファンらが日展作家の高いレベルの技に見入った。

 奥深い鑑賞体験につなげてもらおうと、会期中の金、土、日曜に県内作家による解説会を開催。この日は洋画部門の岩井幸子さん(朝日町)と大野一秀さん(砺波市)、書部門の高田直子さん(富山市)がマイクを握った。

 洋画の会場では、東京都知事賞を受賞した西房浩二さん(石川県)の「Moret(モレ)」の繊細なタッチに来場者が見入った。パリ近郊の水辺を描写した風景画で、岩井さんは「水面に映る建物や木々、日陰まで、全てが緻密に表現されている」と紹介。光の加減で、気温や風のそよぎまで感じられそうな画面を前に大野さんは「巧みな光と影の表現力が存分に発揮されている。写真を超える描写力だ」と語った。

 ボールペンの線を重ねてライオンと女性を描いた渡邊裕公さん(愛媛県)の「前程万里(ぜんていばんり)~ヴィクトリア~」や、ドレスのレース模様まで克明に捉えて特選となった西田陽二さん(北海道)の「手鏡」など、高い技術が注ぎ込まれた洋画が紹介されるたびに来場者から驚きの声が上がった。

 黒部市荻生の農家、湯野和夫さん(70)は「人の手でここまで正確に描けるものなのか。びっくりした」と話した。

 富山展は5月7日まで。会期中無休。公益社団法人日展、北日本新聞社、県民会館主催。

北日本新聞社

最終更新:4/21(金) 20:57
北日本新聞