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完璧な母親なんていない、「不完全さ」への罪悪感を捨てよう

4/22(土) 10:00配信

The Telegraph

【記者:Maria Lally】
 母親ならば誰もが経験することだと思うが、私はよく6歳と3歳の娘たちの写真を撮るときに、インスタグラム(Instagram)に投稿して見栄えがする写真を撮ろうと頑張る。たいていは、どちらか1人がカメラのレンズを見るのを嫌がり、もう1人は私がいらいらするのを分かっていながら間抜けな笑いを浮かべ、私はいったい何をしようとしているのか分からなくなり、結局、腹を立ててあきらめる。

 だが私は頑張っているし、いつだって頑張ってきた。娘たちが赤ん坊の頃は母乳で育てようとして頑張り、夜泣きしないように頑張り、オーガニックの野菜で作った離乳食を食べさせようと頑張った。

 今の私が頑張っているのは、仕事と娘たちと過ごす時間との両立だ。娘たちがテレビを見たりゲームをする時間を減らし、摂取する糖分を減らそうと頑張っている。娘たちにマナーを教え、家族で過ごす素敵な週末の計画を立てようと頑張っている。本当は家にいてたまった雑用を片付けたり、コーヒーを飲みながら本を読んだりしたいと思っていてもだ。そうして私は睡眠時間を削り、忍耐力を振り絞り、一切合切をすべてこなそうと頑張っている。

 だが一生懸命に頑張れば頑張るほど、いつも失敗してしまう。登校前に子どもたちがなかなか靴を履かないときにはしびれを切らして怒鳴り付けてしまうし、バスタイム前のちょっとした合間に仕事を片付けたいときにはつい、iPad(アイパッド)とお菓子で機嫌を取っておとなしくさせようとしてしまう。四六時中ではないにせよ、「完璧な育児」という現代の極めて困難な目標を自分は全然達成できてないという罪悪感に私は毎日さいなまれている。

 でも、そう感じているのは私だけではないようだ。英ロンドン(London)のウォータールー(Waterloo)駅に現れたボディーケア用品「ベビー・ダヴ(Baby Dove)」の看板には「完璧な母親なんているの?」という文字が躍っていた。ベビー・ダヴの調査に協力した女性たちは、母親であることが美化されるのはソーシャルメディアや雑誌の責任が大きいと回答している。

 だが、フェミニンなロングヘアをなびかせ、子どもたちにも完璧な着こなしをさせ、素晴らしい母親をまるで絵に描いたように見える英王室のキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)ですら、親であることは「非常に大きな試練」だと認める発言をしている。

 子育てを始めて間もない親のメンタルヘルスの問題に取り組むプロジェクトを開始したキャサリン妃は、自分がうまく対処できていないように思われることに対して母親たちが感じる不安について語り、「こうした不安の一部は、完璧な親であろうとするプレッシャーによるものだ。私たちは完璧に育児をこなし、それを存分に楽しんでいるふりをする。母親であることの素晴らしさを語ることは正しいが、一方で母親であることのストレスや負担についても私たちは語る必要がある」と話している。

 母親としてうんざりするような瞬間を面白おかしく書きつづった人気子育てブログの筆者、ケイティ・カービー(Katie Kirby)さんは「(ブログを始めた)当時は私の育児経験のような体験記はまったくなかった。それまであったブログは、きれいなママとかわいい子どもといったものばかり。そうした子育てブログは、自分も現実逃避で楽しんでもいるのであまり批判しないようにしているが、子育ての別の面や現実を示したかった」と語る。

「ブログを書くことは自分のはけ口にもなったし、読んだ母親たちからは、孤独を感じたときや、子どもに怒鳴り過ぎたと思ったとき、母親として十分できなかったと思ったときに私のブログに助けられたという感想をもらった。重要なのは、母親たちが自分は完璧ではないこと、そして完璧である必要もないことを受け入れること」だとカービーさんは言う。

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最終更新:4/22(土) 10:00
The Telegraph