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礼金とは何か? 知っておくべき礼金の知識

4/23(日) 10:15配信

投信1

賃貸アパート・マンションの情報を検索する時、「敷金、礼金、仲介手数料」が掲載されています。支払うのが当たり前のように記載されているこれら費用ですが、それらの金額は物件や不動産業者によって違っている場合もあるため、本当に必要なお金なのかと疑問を持たれる方もいらっしゃるかも知れません。

なかでも、礼金については法的に明確な規定がなく、裁判にまで発展したケースも少なくありません。みなさんの中にも、この礼金という日本独自の慣習を理解されている方は決して多くはないと思います。

そこで今回は、礼金の性質、実状、相場、法解釈など、さまざまな角度から解説していきたいと思います。

そもそも礼金とは何のためのお金なのか?

敷金や仲介手数料に関しては、一般的にも法的にも一定の認識が為されています(敷金・仲介手数料の内容については後述)。

一方、礼金については法的な基準が無く、内容を詳しく説明できない不動産業者もあるほどです。

そのような慣習が放置されてきたのはなぜなのでしょう? それをヒモ解くには、礼金の歴史を知るのが近道です。

 ぜひ知っておきたい礼金の由来とは? 

“謝礼金”説

礼金の歴史をたどると関東大震災まで遡ります。震災後は損壊や火災などで家屋を失った人が多く、大家さんに対して優先的に貸家や貸し間を融通してもらい、その謝礼金として“こっそり”渡したのが礼金の始まりという説が有力と言われています。

“ご厄介金”説

礼金の発祥地が東京となった背景は、関東大震災以外にもあるようです。高度経済成長期の時代、多くの人々が集団就職で地方から東京に単身下宿する際、親御さんが大家さんに当てて、「身寄りのない息子がご厄介になります。何かあったらよろしくお願いします」という意味を込めて送ったお金という説もあります。

一方、北海道には礼金の慣習が普及せず、稀に礼金を取っている物件もあるようですが、取らないのが基本とされています。その理由として、北海道では、距離的な要因から東京よりも道内が就職先という方が多く、何かあっても駆けつけることができたため、礼金を払う必要がなかったのです。

 現在の礼金は慣習というより制度化している? 

前項の歴史背景から、礼金とは、「困難な状況にある人が、大家さんに対して“ひいき”してもらうように、あるいは、ひいきに対する感謝の心付け」であったと推測できます。

感謝の慣習であった礼金が現在は・・・

では、現在の礼金はどのような形で支払われているかというと、契約の際の必要経費として不動産業者が徴収するスタイルを取っており、“こっそり”渡していたかつての姿ではなくなっています。

しかも、東京圏ならではの慣習だったはずが、現在では全国各地に広がっているのです。こうなる、借りる側としては“必ず支払うべきお金”であって、感謝の意を込めて渡すお金という認識を持つことは無くなります。

そう、現在の礼金は「慣習ではなく制度」に形を変えてしまったのです。

賃貸物件を契約する際に必要な経費

ここで、賃貸物件を借りる際に必要なお金について表を用いて説明します。

近畿・西日本地方の「敷引」は、礼金とほぼ同義に捉えられることもありますが、中には礼金と両方徴収する要注意業者もあります。そういう場合は、礼金も業者の儲けになっていると見て間違いありません。

仲介手数料は、賃貸借の取りまとめに対する正当な報酬です。その報酬がゼロというのはどういうことでしょう? 考えられることとして、仲介手数料ゼロでユーザーを誘引し、成約時は大家さんに礼金をバックさせて事実上の仲介手数料に計上していると考えられます。

と言うことは、仲介手数料と礼金の両方を徴収している業者の場合、二重に報酬を得ている可能性があります。

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最終更新:4/23(日) 10:15
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