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仏大統領選はマクロン×ルペンで決選投票 ひとまず胸なで下ろすEU・ドイツ

THE PAGE 4/24(月) 11:50配信

 フランスで23日に行われた大統領選挙は、直前まで4候補の支持率が拮抗したが、支持率調査でトップ争いを演じた無所属のエマニュエル・マクロン候補と極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン候補が上位2名となり、5月7日の決選投票で有権者の判断を仰ぐことになった。これまでのフランス大統領といえば、中道右派と中道左派の政党から大統領が誕生してきた歴史があるが、無所属と極右政党所属の候補による決選投票は前例がない。移民や雇用の問題に加え、「フレグジット(=Frexit)」と呼ばれるフランスのEU離脱も争点となっている今年のフランス大統領選だが、国内ではすでに決選投票はマクロン候補が優勢との報道も。オランダに続いて、フランスでも反EUを掲げるポピュリストが敗北するのだろうか。

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「EUと関係強化」掲げるマクロン

 11人が立候補した今年のフランス大統領選挙。注目を集めたのは、マクロン、ルペン、フィヨン、メランションの4候補であった。中道左派のマクロン(無所属)と中道右派のフィヨン(共和党)はEU支持派で、極右政党「国民戦線」の党首でもあるルペンと急進左派「左翼党」のメランションはEU懐疑論者であった。この数週間でメランション候補の支持率が急伸していたため、反EUの立場をとる候補2人による決選投票の可能性も懸念されていたが、結果はほぼ選挙前の世論調査と同じ形となった。

 「これまで以上にフランスとEUとの関係を強固なものにする」と公言していたマクロン候補が決選投票に進んだことを受けて、EU関係者やEUで大きな役割を担っているドイツ政府も胸をなでおろした格好だ。メルケル首相の広報官を務めるシュテファン・シーベルト氏は「これからの2週間、マクロン氏の幸運を祈っています」とコメント。欧州委員会のマルガリティス・シナス報道官も、ツイッターでマクロン氏の決選投票進出を祝福している。

 もともと、大統領選で本命視されていたのは共和党のフィヨン候補だったが、1月に勤務実態のない妻や息子らに、「議員助手」の手当てとして総額1億円近くを支払っていたことが判明。公金横領の容疑で捜査対象者となってしまい、支持率は瞬く間に急落し、その間にオランド政権で経済相をつとめたマクロン氏の支持率が伸び続け、3月中旬には「決選投票はマクロン対ルペン」という予想が固まり始めた。選挙直前になって支持率は再び上昇傾向にあったが、首相としてサルコジ政権を支えた経験を持つフィヨン候補はトップ2に残れなかった。

 昨年のアメリカ大統領選やイギリスの国民投票では、選挙結果が事前の支持率調査と異なるケースが相次いだ。そのため、決選投票に進む2人が支持率の通りになるかという見方も存在したが、今回も支持率調査はほぼ正確な数字を出していた。2007年と2012年に行われた仏大統領選では、選挙前の調査で上位2名に名前の挙がった候補が、実際の選挙でも調査結果とほぼ同じ得票率で決選投票に進んだ。驚くような例外も存在し、2002年にはルペン候補の父親で「国民戦線」の党首(当時)であったジャン=マリー・ルペン氏が決選投票に進出しているが、選挙直前の支持率調査では、ルペン氏は4位であった。

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最終更新:4/28(金) 6:04

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