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「ちょっと押して」 車椅子ヒッチハイクで日本全国の旅

4/24(月) 7:31配信

BuzzFeed Japan

路上で「車椅子を押してください」と声をかけ、”親切のリレー”で日本を旅しよう、という前代未聞のヒッチハイクがはじまった。挑戦しているのは、吉本芸人、歌舞伎町ホストなどを経験し、何度も挫折してきた26歳の男性。2年間で47都道府県を回るという目標を達成することはできるのか。【BuzzFeed Japan / 小林明子】

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挑戦しているのは、寺田ユースケさん(26)。4月22日正午に、東京の国立競技場駅を出発した。まず目指すのは、山梨県。

「HELPUSH」と名付けたこのプロジェクト。なぜこんな取り組みを? BuzzFeed Newsは寺田さんに聞いた。

「ちょっと助けて」と言えない

寺田さんは、脳性まひによって足に障害があり、ふだん車椅子を使っている。

2年ほど前のこと。東京のある駅の改札を出ると、10メートル先に階段があった。手すりにつかまれば階段をのぼることはできるので、駅員に「車椅子を運ぶのを手伝ってください」と頼んだ。すると「そこは管轄外なので手伝えません」と断られた。

そのことを友人にこぼすと、友人はこう言った。

「そんなの、道行く人に『ちょっと助けて』と言えばよかったじゃん」

「僕は『ちょっと助けて』と言えない自分に気がつきました。一方で、親や友人など身近な人には、助けてもらって当たり前だという感覚もありました。駅員に断られたことにも腹を立てていたんです。相手の事情を考えられていませんでした」

そして、これまでの自分のことを振り返る。

「みんなと同じ」と思いたかった

寺田さんは小中学生の頃、少年野球のチームに入っていた。打ったら一塁まで歩き、代走を立ててもらう。だが高校1年生の時にドクターストップがかかり、いったん野球をやめる。

高校3年で両足の手術を受けた後、1日12時間のリハビリを自らに課し、歩ける距離が長くなった。再び障害者野球でピッチャーとして活躍するが、下半身を使わず投げるため肩に負担がかかり、やはり諦めざるをえなくなった。

「万能感」と「挫折」の繰り返し。大学入学でひとり暮らしをはじめ、「障害者みたいだ」と敬遠してきた車椅子に乗るようになり、ようやく前向きになれたという。
「車椅子でも笑えるお笑いをつくりたい」と吉本興業の芸人養成所(NSC)に入る。

だが、笑いはあまり取れなかった。

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最終更新:4/24(月) 7:31
BuzzFeed Japan