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トランプの威嚇戦略は逃げ道がない

4/24(月) 18:00配信

ニュースソクラ

米軍人が大統領を”忖度”すれば、日本にも大惨禍

 前回のコラムでは、米軍の北朝鮮に対する先制攻撃は、移動式弾道ミサイルの位置は偵察衛星でもつかめないため困難であり、1953年の朝鮮戦争停戦協定以来休戦状態になっているこの戦争の再燃となり、韓国等への損害は甚大となる公算が大であることを説明した。

 だが、その後、情勢は一層緊迫化した。米空母「カール・ヴィンソン」(9万3千トン、約60機搭載)は米韓合同演習に参加後、シンガポールに寄港、オーストラリア海軍とインド洋で共同演習をしたのち、同国を親善訪問する予定だったが、親善訪問はやめて朝鮮半島海域に向かった。

 これに対し、北朝鮮は16日、日本海岸の新浦から弾道ミサイル発射実験を行い、失敗したものの米国に対抗する構えを示し「チキンゲーム」の様相となった。

 訪韓したペンス米副大統領は4月17日「北朝鮮は大統領の決意や米軍の力を試すようなことはしない方がよい」と記者会見で語った。

 こうした威嚇に北朝鮮が屈し、核実験やミサイル発射をやめ、トランプ大統領が求めている核廃棄を呑めばよいが、その公算は高くはあるまい。

 米国と中国は役割分担をし、米国が「こわい警官」、中国が「優しい警官」を演じて北朝鮮を説得しようとする気配がある。

 だが、仮に米朝直接対話が実現し、米国が最大限の譲歩を示して「北朝鮮と国交を樹立し、存続を保障、経済援助を行うから核兵器を棄てろ」と説いても、北朝鮮が今や存続の唯一の支えとなった核の放棄に応じるとは考えにくい。せいぜいが「米国に届くICBMの開発や核実験は凍結する」と応じる程度だろう。

 「アメリカ・ファースト」の観点からすれば、ICBMさえ造らなければ一応よしとしても、中距離ミサイルの射程内にある日本や韓国では「我々の安全はどうしてくれる」と米国への不信感が高まる。

 米国内でも「無法者に褒美を出した」との非難が出て、強硬姿勢が売り物のトランプ氏は浅慮な大衆の支持を失うことになりかねない。

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最終更新:4/24(月) 18:00
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