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Jリーグ観客動員の大幅アップとDAZNの関係性は?

THE PAGE 4/26(水) 12:00配信

 全日程の約4分の1に当たる第8節を終えた今シーズンのJ1で、観客動員数が大幅な伸びを見せていることが明らかになった。

 ここまで消化された72試合の合計は137万9376人で、昨シーズンの同時期に比べて16万1966人も増加。J1が18チーム制となった2005シーズン以降で最多となる年間587万5865人を記録した、2008シーズンの同時期135万9123人をも上回るハイペースを刻んでいる。

 クラブ別では、昨シーズンに続いてJ1を戦っている15クラブのうち、市立吹田サッカースタジアムの新設効果が収まったガンバ大阪が1試合平均で3859人、等々力陸上競技場のリニューアル効果が収まった川崎フロンターレが同1603人と、それぞれ観客動員数を減らしている。

 それでもリーグ全体では大きくプラスに転じた理由を探っていくと、今シーズンからJ3までを含む全リーグ戦をライブ配信しているDAZN(ダ・ゾーン)の存在に行き着く。

 このオフはビッグネームと呼ばれる選手の移籍が相次いだ。横浜F・マリノスからジュビロ磐田へ移ったMF中村俊輔、川崎からFC東京へ移ったFW大久保嘉人の両ベテランは驚きをもって受け止められ、必然的に大きな注目を集めた。

 実際に1試合平均の観客数を昨シーズンと比較すると、磐田は9078人、FC東京は8691人で増加数の1位と2位を占めている。磐田は約5万人収容のエコパスタジアムで、J1に復帰した清水エスパルスとの「静岡ダービー」を4年ぶりに開催した効果もあるが、約1万5000人収容のヤマハスタジアムにも2試合で2万6464人を集めている。

 FC東京は大久保以外にも、直近のハリルジャパンに招集されたGK林彰洋(サガン鳥栖)やMF高萩洋次郎(FCソウル)らを積極的に補強。開幕直後にも昨シーズンの得点王、FWピーター・ウタカ(サンフレッチェ広島)が加入している。

 過去に例がないほど移籍が活発化した背景にあるのが、DAZNを提供するイギリスの動画配信大手パフォーム・グループとJリーグが締結した、10年総額2100億円にのぼる巨額な放映権料契約となる。
これが原資となって、J1は均等配分金が1億8000万円から3億5000万円に、優勝賞金が1億円から3億円に増え、さらに優勝チームに3年総額15億5000万円が支給される理念強化配分金も新設された。今オフの補強はいわゆる先行投資の意味合いも強い。

 Jリーグの村井満チェアマンも、J1の観客動員数が大きく伸びている点をすでに把握。大物の移籍が話題を呼んだ部分もある、と認めたうえでこう続けた。

「開幕へ向けてDAZNが集中的にPRを展開しましたが、その際にJリーグの試合映像がかなりモチーフとして出ていたことで、話題が喚起されたと思っています」

 そして、最大の追い風となったのが、試合開催日やキックオフ時間の設定がフレキシブルとなった点だ。昨シーズンまではJ1は土曜日、J2とJ3は日曜日で原則分離開催。放映権をもつスカパー!を中心にJ1とJ2の全試合を生中継するために、さまざまな工夫が施されてきたと村井チェアマンが説明する。

「全試合をスカパー!さんの限られたチャンネル数で生中継するために、土日やキックオフ時間の分散や近隣エリアで試合が重ならないようにするなど、我々が主導する形でさまざまな配慮を重ねながら、ある程度の制約をかけてきました。
 今シーズンはチャンネル制限がありませんので、クラブが望む日時に試合ができるようになりました。各ホームタウンにとってベストの日に、観戦に最も適したキックオフ時間としたことで、ファンやサポーターの方々が足を運びやすくなったと思っています」

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最終更新:4/26(水) 14:17

THE PAGE

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