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【インタビュー】ヴァンドローヤ「日本はメタルの聖地なの」

4/25(火) 19:43配信

BARKS

新世代メタル・クイーン:ダイサを擁するブラジルの王道メロディック・パワー・メタル・バンド、ヴァンドローヤが、4年振りとなるニュー・アルバム『ビヨンド・ザ・ヒューマン・マインド』を4月26日に発売する。ダイサのファンタスティックなボーカルと正統派ハイクラス・パワー・メタルは健在だ。

◆ヴァンドローヤ画像

サンパウロ出身の若きミュージシャンらによって2001年7月に結成されたヴァンドローヤは、2005年に発表されたEP「Within Shadows」を経て、2013年初頭にアルバム『One』でようやくデビューを果たした。アングラ、キャメロット、シンフォニー・エックスらをミックスさせた音楽性で注目を浴びた彼らだが、2ndアルバムとなる『ビヨンド・ザ・ヒューマン・マインド』では、より力強くテクニカル色も強調したパワー・メタル・サウンドが印象的だ。

同じブラジル出身のアングラと同系のテクニカルな様相を漂わせながら、情熱的なメロディを激走させるサウンドは、まさに女性版アングラと言いたいところ。ダイサの圧倒的な存在感を放つボーカルとメタルヘッズのツボを突いてくるメロディは、王道メロディック・パワー・メタル好きをノックアウトすることだろう。

──待望のセカンド・アルバムが完成しましたね。

ダイサ:バンド全員がこのアルバムの仕上がりに誇りを持っているわ。ファンがそれにどう感じるかどうか正直不安はあるけど、このアルバムはヴァンドローヤにとって意味のあるものになったし、これからさらに活動を続けていくことに対して力強い裏付けになったと思うわ。

──レコーディングの様子はいかがでしたか?

ダイサ:初めてレコーディングした時のようにエキサイティングなものだった。笑顔でアイ・コンタクトをしながらプレイし、問題も解決していった。みんなが望むものを創り上げるためにね。マルコとロドルフが新設したスタジオで作業を開始したのよ。ドラムは一昨年の11月に録って、少し休みを取った後の2016年1月から2月にオケを録り終えたの。だからその年の中盤にはアルバムは完成する予定だったんだけど、私の喉に問題が発生して延期せざるを得ない状態になってしまったの。辛かったし、みんなには申し訳ない気持ちでいっぱいだった。それから少しずつ状態を見極めながらボーカル録りを行ったのよ。

──今は喉の状態は大丈夫ですか?

ダイサ:大丈夫よ。バンド全体が私をサポートしてくれたし、コンディションも良くなり声も戻ってきたわ。結果的にはいい仕事ができたし、いいアルバムに仕上がったと信じている。最善を尽くし情熱的なフレーズや歌を収録することができたし、その結果にハッピーな気持ちでいっぱいよ。

──現在のバンド・メンバーを紹介してください。

ダイサ:ギターのマルコはプロデューサでもあるの。彼はDGM、CIRCUS MAXIMUS、DREAM THEATERとかのプログレ・メタルが好きで、IRON MAIDEN、QUEEN、KISSも聴いている。彼の存在なしにはこのバンドは成り立たない存在ね。ロドルフはギターで、音楽講師もやっているし様々なプロジェクトでも活躍しているわ。イングヴェイやマイケル・ロメオ、ACT、PINK FLOYDなんかが好み。INCOGNITOも大好きよ。ジョバンニはベース。スティーヴ・ハリス、ビリー・シーン、ジャコ・パストリアス、ゲディー・リー、エスペランサ・スポルディングに影響を受けている。PINK FLOYD、ALICE IN CHAINES、SYMPHONY X、デヴィン・タウンゼントとかが好きだわ。オタヴィオはプログレッシヴ・メタルに影響を受けたドラマー。MESHUGGAHやXERATHも好きだし、QUEEN、JETHRO TULL、RUSH、DIO、MR.BIG、DEATHも聴いているわね。

──ヴァンドローヤはどのように結成されたバンドですか?

ダイサ:もう16年も一緒ね。途中メンバー・チェンジはあったけど、2001年からガレージで友人が集まってメタルのカバーをプレイしていたの。そしていつかオリジナルでレコードを制作し、世界中の人々に聴いてもらいたいと考えるようになった。それから経験を積み、2005年にEP「Within Shadows」をレコーディングする機会に恵まれた。評価も良かったけど、メンバー・チェンジの問題が発生し、少しバンドを休むことにしたの。この時の私たちはフワフワと空中を浮遊する未完成の物体のような感覚で、落ち着かない気持ちだったのを思い出すわ。いい曲はあるのにレコーディングすることができない。2010年からアルバムを完成させることを決意し、それから3年が経過した2013年に『One』がようやく完成したの。メヂィアやファンから支持を受けることができたし、世界中のメタル・ファンからのフィード・バックがあったわ。それによって自信がついたし、さらなる音楽への意欲が湧いてきた。そして今がある。やっと新作が発売されるし、素晴らしい気持ちだわ。

──デビュー・アルバムの反応はいかがでしたか?日本でのリアクションはありましたか?

ダイサ:何も期待もしていなかったけど、最高の評価だったわ。真っ新な気持ちで作った『One』だったけど、まるでドミノ倒しのように評判が広がっていったのよ。そのお陰でより多くの人々が私たちを知るようになった。ラッキーだったわ。メタルが認知されている日本でも好意的に受け入れられて、スリリングな気持ちだった。ハッピーよ。

──新作『ビヨンド・ザ・ヒューマン・マインド』の聴きどころは?

ダイサ:まずこのアルバムは、テクニカル・パワー・メタル・アルバムであり、ヴァンドローヤらしいサウンドということ。そこにはロック・スピリットが息づいているし、アメイジングなギター・ソロを聴くこともできる。私は特にメロディを誇りに思っている。コーラスではシンガロングを止められなくなると思うわよ(笑)。デビュー・アルバムよりもヘヴィになったけど、美しくてエモーショナルなソフトな面もある。聴くと鳥肌が立つわ(笑)。ハーモニーも輝いているから私はこのアルバムを愛しているの。

──アルバム・タイトルについて教えてください。

ダイサ:特にコンセプト・アルバムということではないけど、歌詞はそれぞれに繋がっているのよ。自身の探求/良心への目覚め/うつ状態/失望とそれらが人間独自の壮大な感情の中をどのように通り抜けていくのか?また自分はここで何をしているのか?人生の目的は何だろう?と全ての曲の中で人間の状態と人間の疑問を見出だすことができると思う。私たちは最終的に“超越”するものを理解するまで、うつ/怒り/受け入れ/喜び/許す心を持ち続けるはず。アルバムでは、醜さと美しさ/闇と光/混沌と平和をプレイしていて、それらは私たちの心の中の全てだと思うわ。それでタイトルはこれに決定したの。これからを注視する必要があると思うし、自身を理解するには自身の心から逃げる必要があるのよ。

──楽曲制作はどのように行っているんですか?

ダイサ:マルコ、ジョバンニ、ロドフフ、オタヴィオか私がアイディアを持ち込んで、それを基にマルコがハーモニー、アレンジを加えていくの。それから私がメロディと歌詞を作っていく。最初に歌詞とメロディから楽曲を作っていくパターンはあまりないわね。

──最新アルバムからオススメの曲を教えてもらえますか?

ダイサ:好きな子供を選ぶような感覚ね(笑)。ヴァンドローヤのことをあまり知らない人に、私たちがどのようなバンドなのかわかるようにってもらえるように選ぶわね。まずはキャッチーでコーラスが素晴らしいトラディショナルなパワー・メタル「The Path To The Endless Fall」よ。速いしハイピッチなボーカルとギター・ハーモニーが凄いの。「Beyond The Human Mind」は10分以上あるアルバムで一番プログレ・テイストがある曲ね。シンセやテンポ・チェンジがあるし深い味わいのある曲だわ。美しいメロディと歌詞が私は好き。「Last Breath」はハード・ロックからの影響が伺えるラヴ・ソングで、1980年代を感じさせるギターとメロディがいいわ。コーラスが特に素敵なの。

──あなたはどのような音楽から影響を受けたのですか?

ダイサ:歌声が好きだから、そこに集中して聴いてしまうわ。有名な歌手からそうでない歌手まで、それと合唱団の音楽を聴くことは、私にとって魔法ね。最近の私は、風の音、鳥の声、波の音と日々の生活の中にある音すべてが歌唱方法について何かを教えてくれるような気がするの。自然というものに惹かれるし、観察することによってソングライトや歌への影響を受けていると思う。私の最初のスタイルは、クラシック・ロック、ハード・ロック、ブルースによって形成されて、ロバート・プラント、ジャニス・ジョプリン、ナンシー・ウィルソン、ディオ、グレン・ヒューズ、デヴィッド・カヴァーデイルには影響されたわ。レッド・ツェッペリンは今も昔もずっと好き。そしてレイナード・スキナード、ブラック・サバス、ディープ・パープルが心の支えね。14歳の頃、ハロウィンのマイケル・キスクが私の心に火をつけ、メタルを聴くようになった。ガンマ・レイと共に大好きなパワー・メタル・バンドよ。シンフォニー・エックスもいいわよね。彼らにがっかりさせられたことは一度もないから(笑)。とにかくボイス…声が一番だわ。

──大事な5枚のアルバムを挙げるとすれば?

ダイサ:LED ZEPPELIN『IV』は初めて買ったアルバム。全曲いいわ。うまく説明できないけど、心に触れる素晴らしいアルバムよ。HELLOWEEN『Pink Bubbles Go Ape』は面白くて力強いわ。キスクの才能が発揮されている作品ね。METALLICA『Metallica(The Black Album)』は何も言う必要ないでしょ?世界観が好きだし、初めてMETALLICAに触れた作品。DR.SIN『Dr.Sin』は初めて私が好きになったブラジルのロック・バンド。これはアメイジングなアルバムよ。そしてPAIN OF SALVATION『Road Salt One & Two』は、ダニエルの完璧な声が素晴らしいし、70年代クラシック・ロックへの言及とサウンドは私に衝撃を与えてくれたわ。彼らのファンよ。

──最近のお気に入りのバンド、ミュージシャンはありますか?

ダイサ:最近ではないけど、アルイエン・ルカッセンが何かリリースするといつも気になるの。最近はTHEOCRACYのマット・スミスが最高よ。一緒に仕事もしたけど彼のコンポーザーとしての才能は天才的。あとはマガリ・ルイテンね。彼女の声は最高。彼女は本物を歌うシンガーだから。

──音楽業界とロック・シーンの将来はどのようになっていくと思いますか?

ダイサ:一言では難しいわね。友人とも話していたけどCDではなくてデータが多すぎるのよね。悲観的になってもしょうがないけど、有望な新人、メタル・バンドが次々に登場してシーンを活性化する必要はあると思う。ロックン・ロールは普遍的なものであるし、私は歌が好きだし、これからも歌っていくわ。作りたい音楽に向かって歩んでいく。そう信じていくしかないと思うもの。

──これからも期待しています。

ダイサ:まずはブラジルで精力的にライヴ活動をしていく。それから国外でのツアーを計画して、ビデオ・クリップも制作しなければならないわ。新曲も書いているし、EPを発売するかもしれない。とにかくこのワイルドな業界の中で、力強く大好きなことをやっていくわ。世界中のあらゆる場所でプレイしていくことができれば素晴らしいし、それが夢でもあり、達成したい目標でもあるからね。

──日本のメタル・ファンへメッセージを。

ダイサ:日本は世界中のメタル・バンドが目指すメタルの聖地なの。日本のファンからもメッセージを送ってもらっているし、バンド全員がサポートに感謝しているのよ。みんなが新しいアルバムを楽しんでくれればそれが最高のご褒美ね。そしていつか日本のファンのみんなに会えることを本当に楽しみにしているわ。

ヴァンドローヤ『ビヨンド・ザ・ヒューマン・マインド』
2017年4月26日発売
BKMY-1047 2,222円+税
※日本盤仕様(帯、プロフィール、インタビュー付)
1.Columns Of Illusion
2.The Path To The Endless Fall
3.Maya
4.Time After Time
5.Last Breath
6.I'm Alive
7.You'll Know My Name
8.If I Forgive Myself
9.Beyond The Human Mind
Produced, mixed and mastered by Marco Lambert

Line-up ;
・Daisa Munhoz(vo)
・Marco Lambert(g)
・Rodolfo Pagotto(g)
・Giovanni Perlati(b)
・Otavio Nunez(ds)

最終更新:4/25(火) 19:43
BARKS